本棚:『おひとりさま日和』
6人の作家による書き下ろし短編集。主人公はいずれも一人暮らしの女性。他人事とは思えず手に取りました。大崎梢さんの「リクと暮らせば」は84歳の女性が主人公。リクというのは、私の同僚の愛犬の同じ名前なので、犬かな?と予想していましたが、犬は犬でも、ただの犬ではありませんでした。猫派ですが、私もリクと暮らしたいなと思いました。
別の話で、一人で映画を見るのが好きな女性が登場するのですが、自分自身を振り返ってみれば、学生の頃は友人に誘われて行く程度で、一人で映画を見に行ったことがありませんでした。社会人になってから、誰かを誘うのも面倒で、たまに一人で行くようになりました。ひとり映画は慣れてしまえばどうってことないのですが、感想を言い合える人がいればいいな…とは、やっぱり思います。
一人暮らしは気楽で自由ですが、元気なうちはいいものの、体力、認知力が衰えてきたら…と心配になります。でも、おひとりさま向けのサービスは今後も増えていくんだろうなと勝手に期待しています。とはいえ、一人だからこそ、友人や地域とのつながりをもっと大切にせねば!とも思います。家では一人でも、いろんな人と関わって生きていければ、一人じゃないと言いますか。