本棚:『ソロキャン3』
インドア派で、キャンプをしたこともありませんが、シリーズ第3弾を見つけて、「あっ、読まなくちゃ!」と思って手に取りました。潜在的にキャンプへの憧れがあるのでしょうか。ちなみに実家は近くにキャンプ場がありまして、キャンプ場に来ている人たちは非日常を楽しんでいるんだろうけど、我が家にとってはこの景色、日常なんだよなぁ~なんて思っています。
主人公の千晶は、総合スーパーを軸とする会社で働いているものの、かつてカウンセラーの勉強をし、お人好しで、困っている人を放っておけず、わざわざ面倒なことに巻き込まれに行ってしまうようなタイプ。でも、そんな彼女が大いに自省する第五話が、ぐさっときました。自分にもそういうところ、あるよね…と。
誰かから「あなたのためを思って」と言われたならば、それは、私のためではなく、あなたのためですよね?と危険信号が灯るのですが、その逆の似たようなこと、自分もやってるよなぁ…と。特に自分の方が正しくて、相手が間違っていると思ったとき、なんとかして間違いを正そうとしてしまったり。
また、「思い込み」や「決めつけ」はよくなくて、相手の話をよく聞くことが大事!というのは何度も聞いたことがあるけれど、話す側として言葉が足りずに誤解を招いているケースもあるよなと。
ただ、「傾聴」という言葉を最近はよく聞くけれど、少し前までは「聴く」よりも「話し方」の方が注目されていたような気もします。いずれにせよ、コミュニケーションって片方だけの努力では難しくて、双方の努力が必要なんだろうなと思いました。「私はちゃんと話しているのに聞いてくれない!」とか、「(状況や理由を説明してくれなきゃ)なんで怒っているのか分からないよ!」とか、いろいろありますよね。