映画「ゴールド・ボーイ」:悪い大人VSクソガキたちの頭脳戦(ネタバレなし)
45才公務員クエスト失敗おじさんの「ありのこ」です。
2023年に潰瘍性大腸炎という病気(=難病)のため国家公務員を当てもなく退職。
今は無職・無収入でお金はありませんが、時間だけは無限にあります。
無限にある時間を活かして映画館に行ってきました。
観てきた映画は「ゴールド・ボーイ」。
2024年3月8日公開。
公開されたばかりですがネット上の評判がかなり良かったので「観るべし!」となりました。
今回は映画「ゴールド・ボーイ」をネタバレなしで取り上げたいと思います。
ネタバレなしなので映画「ゴールド・ボーイ」を観るか迷っている方は参考にしてください。
映画「ゴールド・ボーイ」のストーリー
「悪い大人vsクソガキ3人の騙し合い→最後にどっちが勝つか?」が大きなストーリーの流れ。
「ライアーゲーム」とか「デスノート」のような騙し合いのような感じ。
ただし騙し合いの舞台は人間によるリアルな犯罪。
「ライアーゲーム」のようにゲームとして騙し合うのでもなく、「デスノート」のように死神が出てくるのでもなく、人間がリアルに行う犯罪のお話。
役者の演技がゴールド!
出演している役者の皆さま、演技がうまいです。
岡田将生さんたち大人側も3人の子供側(中学生)も演技が素晴らしかったです。
最近の役者さんって本当に演技がうまいですね。
昔(20世紀末)は演技がクソひどい人も結構い・・・(以下自主規制)
ゴールド オブ 江口洋介
映画「ゴールド・ボーイ」では江口洋介さんが刑事役で出演しています。
この役者さんもすごいですね。
ずっとイメージが変わらない。
連続ドラマ「ひとつ屋根の下」で有名になったのが1993年。
最高視聴率はな、な、なんと37.8%
今では嫌われている(?)フジテレビに勢いがあった時代です。
江口洋介さんってこの時からずっと「いい人」の役が多いような気がします。
「ひとつ屋根の下」から10年後の2003年~04年に放送された連続ドラマ「白い巨塔」でも最高視聴率がな、な、なんと32.1%。
今では嫌われている(?)フジテレビに勢いがあった時代です。(2度目)
「白い巨塔」では大学病院の里見助教授(今の准教授)を演じてました。
里見助教授は大学病院と言う巨大組織の中で理不尽と戦いながら正しいことを貫こうとします。
江口洋介さんは「巨大組織の中で理不尽と戦いながら正しいことを貫こうとする」イメージがあります。
最近ではアマプラで観ることができる「沈黙の艦隊」。
江口洋介さんは海原官房長官役です。
まだ途中までしか観ていませんが、今のところ海原官房長官は日本政府という巨大組織の中で理不尽と戦いながら正しいことを貫こうとしています。
そして映画「ゴールド・ボーイ」。
江口洋介さんは沖縄の刑事の役です。
そして「沖縄県警と言う巨大組織の中で理不尽と戦いながら正しいことを貫こうとする」役柄です。
私の中では江口洋介さんのゴールデンパターンです。
ゴールド オブ 江口洋介。
サスペンスでありながら警察で出てくるのは江口洋介さん1人だけ。
厳密には他にも警察関係者が出てきますが、ほとんどストーリーに絡まず。
サスペンスとしてはちょっと珍しいかも。
という事でやはり「悪い大人vsクソガキ3人の騙し合い→最後にどっちが勝つか?」が見せ場で警察はあまり関係ない感じで進んでいきます。
「僕達の問題さ、みんなお金さえあれば解決しない?」のリアリティ
クソガキ3人が悪い大人を脅迫しようと決める場面。
その場面のセリフが「僕達の問題さ、みんなお金さえあれば解決しない?」です。
「時間は無限にあるけど収入はゼロ」の私にこんなセリフが飛び込んでくるとは・・・苦笑するしかありません。
確かに多くの問題はお金さえあれば解決します。
無職の私が言うのだから間違いありません。
現実の世界でもここまで多くの問題がお金によって発生し、そしてここまで多くの問題がお金によって解決できる。
資本主義社会のマイナス面が広がっているわけです。
しかし子どもが抱えている問題の多くもお金で解決できるとしたら・・・さすがに格差是正が必要な気もします。
子どものためならば公的なお金をぶっこみまくるべきでしょう。
なんて思ってしまうのが今の日本ではないでしょうか?
「僕達の問題さ、みんなお金さえあれば解決しない?」と中学生の子どもが言うのもリアリティがあります。
では映画「ゴールド・ボーイ」は作品としてゴールドだったのか?
「僕達の問題さ、みんなお金さえあれば解決しない?」から始まった「悪い大人vsクソガキ3人の頭脳戦」。
内容はどうだったのでしょうか?
ネットでは「絶賛」が多いように感じます。
では私は映画「ゴールド・ボーイ」をどうのように感じたのか?
かなりおもしろかったけど絶賛するほどか?
これが本音です。
絶賛する多くの人と絶賛まではしない私を分けたのは何だったのか?
絶賛する人たちは「ゴールド・ボーイ」を映画として観た。
私は「ゴールド・ボーイ」をミステリーとして観た。
この違いだと思います。
た・だ・し・・・映画の見方として間違っているのは私だと思います。
映画の公式サイトによると「最高のクライム・エンターテインメントがここに誕生!」と書いてあります。
そもそもミステリーだと言ってないのですから、ミステリーとして観る私がおかしい訳です。
それでも「ゴールド・ボーイ」をミステリーとして見ると
映画「ゴールド・ボーイ」はミステリーと言うよりはサスペンス。
とは言えサスペンスとミステリーを分けるのも難しい。
世の中にはサスペンスとミステリーをあまり厳格に分けてない人も多いでしょう。
という事で無理やりにでもミステリーとして評価してみます。
公式サイトに「殺人犯と少年たちの二転三転する駆け引きの末に待ち受ける結末とは……」とあります。
映画「ゴールド・ボーイ」の結末をミステリーとしてどうかというと・・・
あの結末を事前にずばり断言するのは無理だけど、想定の範囲内の結末
だと思います。
そもそも映画「ゴールド・ボーイ」はミステリーだと銘打っていません。
本格ミステリー小説定番の「読者への挑戦」があるような作品ではない。
だからちゃんと筋道を立てて考えれば結末を推理できるように作品を作っていないと思います。
そもそも、この映画は展開が早いのでじっくり推理している暇はありません。
「二転三転する駆け引き」と言っている通り熟考させるよりも映画としてスピーディさが売りなんだと思います。
事前に推理はできないけど、結末自体はそこまでぶっ飛んでいるわけではありません。
少なくともミステリー好きには想定内の結末かと思います。
そもそもミステリーの世界では「なんでもあり」になっていますからね。
特にミステリー小説では「探偵役が犯人」は古いし、「読者が犯人」すら古い。
こんななんでもありのミステリーの世界を経験した人たちにとっては映画「ゴールド・ボーイ」の結末は「通常に想定できるパターンの1つ」だと思います。
今回のnote記事は以上です。
映画「ゴールド・ボーイ」のネタバレありverの記事もあります。
具体的にミステリーとしてどうだったのか?
伏線らしきものはあったのか?
こんなサイコパスは存在するのか?
などなど
ちょっと思いつくだけでも書けそうなネタはあるので。
ただしセンシティブな話もあるので有料記事となっています。
2024年3月15日には映画「変な家」が公開されます。
こっちはミステリーっぽいですね。
評判が良ければ観ようかな。
皆さまの応援があると非常に助かります。