短編小説 寒がりな私
「はっくしゅん!、、、」
もう冬の訪れだ。外はもう、真っ白。さむくてさむくて、凍えそう。そんな私をいつも温めてくれるのは飼い犬のミルクだった。名前の通り真っ白で、一度、雪の中で遊んだ時に見失うレベルの白さ。毛はふさふさで体はとても小さい。そんなミルクは自分より倍の大きさの私をいつも温めてくれる。
今日も。私がソファに座ってテレビを見ているとちょこんと膝に乗って、丸くなる。ずっと、ミルクが座っていると毛布をかぶっているときとはなんとなく違うような温かさを感じる。
きっと、明日からもミルクは大活躍。
❁❁❁
今、私を温めてくれるのはミルクだけじゃない。ミルクは家の中だけだったけど、外では君が温めてくれる。手をつなぐだけで手袋も、マフラーもいらない。
君と手をつないでいる反対の手にはいつもミルクのリードが握られている。