見出し画像

幽霊船 / ドラゴンクエストIII

タイトルの通り、過去の死者たちがさまよう恐ろしさや悲しさを音楽で見事に表現しています。スケルタルなパーカッションと不協和音を絡めた旋律によって、まるで波間に漂う船がきしむ音や幽霊たちの呻き声を想起させています。旋律はシンプルでありながら、不規則なテンポ変化やオクターブの飛躍などを用いることで、冒険者の不安感をあおりつつ、幽霊船内の停滞した空気感を強調していますぞ。

それでは、影響を感じるクラシック音楽について記していこう。

リゲティの影響

リゲティ・ジェルジュの「アトモスフェール」(1961年)は、音の「塊」としての響きを重視した作品であり、調性の崩壊と持続的な不協和音の積み重ねによって、壮大で異様な音響空間を生み出しておる。この曲は特定のメロディラインを持たず、無数の楽器が微細な音を重ねて不穏なハーモニーを奏でるため、まるで音の海に漂うような感覚を味わえますな。


ペンデレツキの影響

「広島の犠牲者に捧げる哀歌」(1960年)は、52の弦楽器が異なる音高と技法で演奏し、不協和音が極限まで重なり合うことで悲劇的な恐怖を描写しています。この作品は従来の楽譜形式を超えた斬新な構成が特徴で、スコアには音程ではなく音の密度や効果を示す指示が用いられていますな。「冷たく響く絶望感」や「死を象徴する音響」と響き合う部分がありますな。

コメント欄を開放しておるので、クラシック音楽からの影響、その是非についての意見をいただけるとありがたい。音楽の創造において、過去の偉大なる遺産をどのように活用するか、これは常に議論の的となるところじゃ。そなたのお考え、ぜひとも聞かせてほしいと思う。

いいなと思ったら応援しよう!