表紙カラーラフから仕上げまで【ようかいとりものちょう乙】
以前はお知らせや裏話のようなものをTwitter(現・X)のモーメントにまとめていたのですが、現在は編集も更新もできないので改めてnoteに投稿、以降はnoteの方でpostをまとめていこうと思います。
表紙のフォーマットを変える
1巻~8巻までの表紙
9巻からの新シリーズ「乙」の表紙フォーマット
9巻からは「乙」シリーズとなって主人公のコン七も等身がグッと上がり、表紙の全体フォーマットが変わります。まだ変わってからの1冊目ということもあって9巻のウラ表紙(表4)は今見るとおとなしいかも…とちょっと思ってしまいますが、この時の精一杯。
10巻は一度描いたことで慣れてきたのか、ウラ表紙(表4)もダイナミックに使えるようになってきました。描きながらああしようこうしようと毎回いろんなことを考えるのですが、夕日、カラスの群れ、と表紙でやりたい方向が明確でいい感じではないかと思っています。
コン七の絵は今見ると硬いというか、まだちょっと乙フォーマットに慣れてない感ありますね…
11巻表紙カラー制作の流れ
そして乙になってから三冊目、いろいろとダイナミックなことをしたくなってくる時期。iPadでラフを二枚まで絞って提出します。
オモテ表紙(表1)とウラ表紙(表4)でそれぞれ敵対勢力同士がにらみ合う構図で。
コン七は羽が出ているので、その特徴を活かすにはある程度画面から引かないと羽が見えないというのもあります。いつも7本もある尻尾とか、コン七の配置と大きさは考えまくるんですよね…
ちなみに今見てもこの表4はかっこいいんじゃないかなーって思っています。
冒険活劇感を意識した表紙案2。いっそのこと味方側のキャラを全員無しにして、コン七ひとりVS敵対勢力(&謎勢力)という構成。
戻ってきた返答は
「表紙案2で」
「もっとコン七を大きくしてください」
というものでした。
だいたいコン七を大きくしてくれって言われるのですが(狙いも言いたいこともわかるのですが)羽と尻尾が凄い面積を食うので背景や周りのキャラとのバランスをどうすべきか悩むんですよね。
一番避けたいのは、既刊と似たような表紙になってしまうことで書店で並んだ時や販売ページのサムネイルで代り映えが無くなり平坦で退屈なシリーズに見えてしまうので嫌だ、ということです。
自分が子供の頃、長期シリーズモノで似たような表紙ばかりが続く本があまり好きではなかった事が影響しているかもしれません。
とりものちょうに限らないのですが、自分が子供の頃に見てて感じたことや思ったことは、なるべく大事にしようと思いながらいつも描いています。
線を整えた状態。コン七が大きくなったことで足元の多々羅左右膳が埋没してしまわないよう、彼をラフの時よりもアップにしています。
また、コン七の変幻十手や尻尾、羽が表4のキャラの手前に来てしまうと蛇骨婆や瑞久、青焔の顔が隠れたり干渉するのでキャラの表示位置の調整を何度か繰り返しています。
なんとかなれーっ!
彩乃さんに着彩してもらって色の感じも雰囲気も良い感じになりました…!
これが完成品となります。
なんかコン七に思ってた以上に寄ってますね
「コン七を大きくしてほしい」という注文だったので、たぶんこれが正解なんでしょう…
そんでもって、過去tweet(現post)から
って感じでした。
児童書ってくくりですが、老若男女問わず楽しめるエンタメ時代劇妖怪活劇、それが「ようかいとりものちょう」ですっ
10周年を迎え、オンライン記念イベントもアーカイブページが公開されました!
現在、18巻作画中!
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