第一話「青天の霹靂」
「あなたは今日から在宅勤務禁止です。」
えっ?
それは「良い知らせ」ではなく明らかに「悪い知らせ」であった。
■経緯と理由
理由は簡単である。
勤務時間外に仕事をしていた、ということが発覚したからである。
ここで表現する発覚とは、その事実が確認された、という解釈になる。
受け取る会社側からしたら、そういう見解に至った、と言うだけのこと。
在宅勤務はあらかじめ会社側に申請し、職制から許可を得た上で適用される。
職種によって「できる」場合と「できない」場合があるため、事前に手続きが必要となるのだ。
在宅勤務の合間に「家事」や「育児」も多少していた。
ちなみに、この「多少」という行為は、どこまで許されるのか。
・宅配が来たので応対した。
・雨が降ってきたので洗濯物を取り込んだ。
・子供と一緒におやつを食べた。
・布団を干した。
・掃除をした。
これらは休憩時間で間に合うため、違反には該当しない。
・子の塾の送迎をした。
・部活が終わったため体育館まで迎えに行った。
・歯医者に行った。
・私用で荷物を取りに行った。
このような類は、「私用外出」または「中断時間」として事前に手続き(許可)を取ることで対応可能であるため、違反にはならない。
■在宅勤務の適用範囲
では、今回自分が該当した「違反」というのは、どの範囲を示すのか。
それは「プライベートな時間に仕事をしていた」という事実である。
仕事の合間の「雑用」がNGなのではなく、勤務ではない時間帯に仕事をしていたことがNG、となる。
具体的には、サーバーの接続記録から、終業後、明らかに「多少」の範疇を超えて長時間接続していたり、早朝や休日にも接続していた記録が確認されていた、という事実を示す。
業務を遂行する上で、
「納期が遅れる」
「要求に応えなければ後がない」
のであれば、その理由を明確にした上で残業申請すればいい、だけのこと。
それを怠って隠れるように仕事をしていた(そのつもりはなくとも)ということが問題なのである。
「今日の仕事は終了しました」と上司に報告しながら、その後も仕事を続けていた、という事実。それは会社に対しての明らかな虚偽行為となる。
更に、会社は仕事をした対価として報酬を与えているのだから、その線引きが曖昧だと、労務管理がちゃんとできていない会社となり、社員も働いた分の正しい報酬がもらえない、となってしまう。
但し、会社の在宅勤務ルールに基づき、その線引き部分は会社側の責任ではなく、当人の自己管理に委ねる形となっている。
ということは、そのルールを破った責任を被るのは自分ということになる。
第二話に続く。
世界平和は、ひとりひとりの心の内にあります。 共に明るい世界を築けていけたら幸せです。 今日もありがとうございます🌸