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【素人感想・ネタバレ無し】JKが初めて司馬作品を読む→色々衝撃だった件
皆さんこんにちは。
今回は司馬遼太郎さんの命日『菜の花忌(2月12日)』にちなんで、読書感想を投稿させていただきます。(厳密に言うと過ぎました。すみません。)
今回はタイトルにもある通り、人生で初めて司馬遼太郎さんの作品を読みました。
拙い文ですが、最後まで読んで下さるとありがたいです。
(念の為私のプロフィールをこちらに貼っておきますが、少々情報が古いのと、内容が薄っぺらいので特に読まなくても大丈夫です。)
今回の作品 『燃えよ剣』
記念すべき初読破作品は『燃えよ剣』になりました。司馬遼太郎の代表作の一つで、幕末の武装集団、新撰組副長・土方歳三の生涯が描かれた長編小説です。
まあ、王道中の王道ですね。(笑)
選んだ理由
……作家・司馬遼太郎。
普段あまり本を読まない私でも、さすがに名前くらいは知っているほどの有名人。
(とはいえ私の高校の友人は『知らなかった』との事…同級生とはいえジェネレーションギャップを感じました。)
歴史小説という分野の第一人者で、数多くの作品を著した凄い人。
歴史好きならば誰もが一度は通るであろう存在、とでもいうのでしょうか。
今でも数多くの人に愛され続けています。
そんな司馬作品ですが、私は(歴史好きなのにも関わらず)読んだことがありませんでした。
私が司馬遼太郎を読まなかった理由。
それは三つあります。
①長い
②読みにくいと思い込んでいた
③下げ記事のせい
①長い
中学生の頃、1度手に取って見ようかな…と思い立ち図書室の司馬遼太郎コーナーに行ってみたのですが、その冊数の多さに度肝を抜かれました。
しかも、どの作品も超大作ばかり。
私は歴史好きなのですが、その時ばかりは巻数の多さに圧倒されてしまい、
(…手を出すのはまだ早いか。)
と気付いた時にはしっぽを巻いて逃げていました。(笑)
要するに長くて読むのが面倒だったから諦めてしまった、ということです。
②読みにくいと思い込んでいた
これは完全に私の勘違いでした。
歴史小説は基本的には読みやすいものばかりですし、今回読んだ『燃えよ剣』も古臭くなく、会話文が多くて非常に読みやすかったです。
③下げ記事のせい
これについては本当に、声を大にして言いたい。
『最も原因となったのはコレだ!!!』と。
そもそも下げ記事とは何か。
簡単に言うと、悪いことだけを書く記事のことです。
今回はわかりやすさ重視のために、例としてリンクを貼らせていただくことにしました。
(※例えば、の話なので…私もこの記事を書いた方の本当の趣旨や批判等をしたい訳では無いことはお含みおきください。)
……タイトルの時点で、まあお察しですよね。
こういった記事の大半は、ちゃんと読みさえすれば何を伝えたいのかが分かるのですが、私も含めて、タイトルしか見ない人も多いので…
(特に2つ目の記事は司馬遼太郎だけではなく、某作品にまで迷惑がかかっていると言いますか……ちょっとねえ)
こういった記事(ややこしい記事)はどのジャンルにおいても存在していますが、特に司馬遼太郎は多い。
今回この感想を書くにあたって、様々な記事を読ませて頂いたのですが、良くも悪くも日本の歴史に多大なる影響を与えた方なんだな…と思いました。
死後数十年経った今でも、話題の中心に居続ける作家さんなんて、そうそう居られないですし。
そんな感じで、若干の苦い思い出と共にある司馬遼太郎の作品ですが、転機が訪れます。
それは…『燃えよ剣』の映画化です。
映画版『燃えよ剣』の視聴
今回はこの作品の批評をしたい訳では無いので、詳しいことは割愛しますが…
この映画は、私が重い腰を上げた最大のキッカケになりました。
とはいっても実は……
私は正直、この映画が好きではありません。
アクションに定評のある岡田准一さんを始めとする、素晴らしい方々。
大規模な撮影や緻密な作り込みもあって、とっても面白かったのですが……
不思議なことに、刺さらなかった。
この映画、原作とも印象が違う。なんと言うか……うん。
強いて言えば、時間が足らなさすぎるんですよね。(基本新撰組編だけで終わりますからね。)
もっと観たいし、やっぱり物足りない!!
けど、それだけでは無いはずで…。
結局のところ、原作を読んでも何が刺さらなかったのかは、未だに分からずじまいです。
ですが、この時原作である司馬遼太郎の『燃えよ剣』の存在を知ります。
その時は映画の考察の為とはいえ、わざわざ苦い思い出のある『司馬遼太郎』に手を伸ばしてまでは……と読むことはありませんでした。
(食わず嫌いならぬ、読まず嫌いが出ちゃってますね笑。)
しかし約3年後の今、ちょっとした不思議な縁があり、読むことになりました。
感想
ここまで長々と書いてきましたが、いよいよ感想に入ります。
読みやすさ
これについては言うまでもないです。
本当に半世紀以上前に書かれた話なの!?
と驚いた程、読みやすかったです。
思っていたよりも会話文が多めで、戦闘シーン(この表現が合っているとは思わないのですが)も比較的わかりやすい。
普段はラノベ・漫画ばかりを読むという友人(前述した司馬遼太郎を知らない子のことです)にも比較のために、一部分を読んでもらったのですが
『意味は理解出来る』
とのこと。
初心者にも優しいとは思っていなかったので、ある意味衝撃を受けました。
内容
すみません……。
これについては完全な私の主観になるのですが…
シンプルに流石だな、と。
最初は淡々とした印象だったのですが、激動の時代へと飲み込まれていくうちに、だんだんと盛り上がって行き……
典型的な流れですが、これがまた良い。
シンプルイズベスト。
流石、人気小説。最後まで飽きずに楽しめました。
特に下巻。書き方は歴史小説らしく淡々としたままで、話の流れだけが最高点に達するので……
読んでいて本当に面白かったです。
人物像
正直なところ、この作品での土方歳三は感情輸入できるタイプの主人公ではないです。
(こればっかりは仕方ないのですが。)
けど、それがまた良いんですよね。
その辺にいた多摩の薬売りの男が、得体の知れない男へと化けていく様子を覗き見する話、とでも言うんでしょうか……。
(表現が難しい)
土方の才能を感じさせる描写も多くて、読んでいて爽快でした。
読者との距離感もいい塩梅で◎。
少年漫画のようなワクワク感、というよりかは
ホラーやスリル映画を観ている時のような、ゾクゾクとした感情を抱くことの方が多かったです。
また、土方の恋について。
様々な二次創作作品では『恋多き男』という印象の強い土方歳三。
ですが、この作品では『恋多き男』というよりも、『恋を知らない』といった方が良いほど奥手です。
…もちろん、ベタな展開だと思えばベタな展開なんですけど。
それ含めて、恋愛描写は色々衝撃的でした。
今回読んだことで、創作物上の土方歳三というキャラクターについても、再度考えるキッカケになりましたね。
史実との関連性
私は、歴史小説には史実を求めてはいけないと思っているタイプの人間です。
大河ドラマぐらいのノリならば基本的にはOK。
なので、この作品も全然楽しむことができました。
小説家が悪い、というよりも。
むしろ歴史小説を真に受けて、『コイツが悪い!!!』『この人がこんな選択をしたから負けたんだ!』みたいに騒ぎ立てたり、子孫の方にあらぬ風評被害を浴びせたりする、我々読者の方がよっぽどタチが悪い。
司馬遼太郎が生前どんなことをしたのか、(俗に言う『司馬史観』も含めて)何があったのかも若干調べましたが、まあ何とも言えませんね。(なので善し悪しの断言は控えますが、『こんなにも言われるんだ…』と衝撃は受けました。)
話がズレましたが、少なくとも『燃えよ剣』における史実との関連性は、個人的には許容範囲内でした。
注意点
最初に書いておくべきでしたが、このnoteはあくまでも
『JKが生まれて初めて司馬遼太郎作品を読み、なんとな〜く感想文を書いてみた!』
という素人感想文なので、絶対に真に受けないで下さい。
初読の感想なんていくらでも覆りますし。
年月が経った時に機会があれば再読したいと思います。
また、他の司馬遼太郎の作品にも挑戦してみたくなりました!
(……長いけど面白いことは分かったので、いつか絶対に読ませて頂きます。)
最後に。
このnote(感想文)の使い道としては、
『俺の初読の感想の方が深いぜ!!勝った!!』と思うのに使って頂いても
『…何書いてんだコイツ』
と心の中で馬鹿にして頂いても結構です。
稚拙で読みづらい文章を、最後まで読んでくださりありがとうございました。
【おまけ】まだ読んだことの無い方向け
せっかくなので、紹介文的なこともします。
司馬遼太郎の『燃えよ剣』は創作界隈では教科書レベルなほど有名で、今でも沢山の作品に影響を与え続けている程、素晴らしい作品です。
今までの人生において、何かしら新撰組を題材にした作品(もしくはモデルにした作品)に触れてきた方なら聞いた事があるとは思うんですが……
『燃えよ剣』のオマージュって、想像以上に多い!!!!
実際に読んでいて
『あ、これが元ネタなんだ!!!』
という発見も沢山あって、オタクちゃん達はそれだけでも十分衝撃的な体験が出来るかと。
(というかできました。)
読んでいて面白いので、ぜひ読んでみてください。