DXの先にある組織
DXを進めるべきだ、という議論が多くの企業で行われているが、実際に成功している企業は少ない。多くの企業は、DXという名のITツールを導入し、人件費の削減を目標としている。また、失敗する企業や、何から手を付ければ良いか分からない企業を、コンサルティングという丸投げによって、DXを成功させようとするDXコンサルも現れ、ますます良くない方向に進んでいくと感じている。
失敗する原因として、日本の特徴といえる付加価値を創造は、ある一定の価格や基準を設け、コストカットを追求している点が良くない方向に進めている。日本イコール型を守る風潮がある一方で、付加価値は材の加工による加算の価値であるにもかかわらず、独自で減算という計算方式を編み出している。こういったコストカットは美徳といった考えが、財・サービスの安さを追求し、薄利多売に近い構造になり、収益低下・人材育成や投資額を減らす・研究開発費を減らす・設備投資を減らす・内部留保の蓄積・給料が一定ラインから上昇しない・収益低下といった負のループに突入する。この負のループから脱出するには、アニマルスピリッツを持ったリーダーでなければ変えられない。その理由として、サラリーマン社長の多くは現状維持を好む点が成長を妨げる最大要因だと言える。
仮に、DXが成功した結果、私は早期退職や人件費の削減に取り組むのではなく、定型業務の自動化や主軸事業の自動・効率化によって工面された予算を、今ある人材(人財)や研究開発・設備に投資し、1人ひとり何をしたいのか明確にする時間が必要ではないかと考えている。また、人材教育や投資を行うにあたって、座学などインプットが多く、資格取得をゴールにしている現状を変える必要がある。資格は、新たなビジネスや新たに出会う人に対して、能力を定量的に判断できる点では、メリットといえるが、重点を置く点はそこではなく、使える知識か、使える技術かとうかが重要であり、資格マニアなる必要はない。
一言でまとめると、新しい経験を積める環境に身を置くべきである
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