ブランディング
この世にはたくさんのブランドがあって、それぞれがそれぞれの目指すブランディングをしている。モデルの起用、広告デザイン、それらの発信の仕方。ハイブランドだからお高く止まっていると思ったら案外フランクだったり、SNSの運用はせずにメールマガジンだけだったり。
私の周りにはモデルや創作活動をしている人がたくさんいて、みなSNSを「活動の発信場所」としている。撮影した写真や作った作品、イベントの告知、ほんの少しの私生活。写真に映る姿やキャラクター、作る作品の世界観を損なわないために私生活や個人的な発言はしないようにしているという人が多い。素晴らしいブランディング力だと思う。一方それを見ている私は、真逆の路線を走っている。
私がメインで使っているSNSはTwitterだ(現XだがここではあえてTwitterと書く)。Twitterを始めたのは高校の頃で、それまでは個人サイトだったりブログだったりをうろうろしていた。当時の、そして割と最近までのTwitterは名前の由来通り「さえずり、つぶやき」の場だった。それこそ「テストだるい」とか「おなかすいた」とか「◯◯の最新話エグすぎまじで涙腺壊れた」とか、言うなれば「独り言を垂れ流す場」であった。それがいつしか「SNS運用」「ブランディング」が求められて私は結構怯えている。怯えているが、そちらに舵を切るつもりは全く無い。そもそも私は「有澤おから」を売り込む広告としてTwitterを使っていないからだ。Xに変わろうと、周りが美しい写真と文章だけを投稿しようと、私にとっては「独り言を口に出す代わりに文字で打っているだけ」である。
逆に言うと、それが私のブランディングだ。毎日仕事をして、たまに残業して、お腹が空いて、冷蔵庫で野菜がしにかけて、適当にご飯を作ったりサボったりして、たまにスタバに行って、起きた瞬間から眠くて、ツイートを買い物メモにして、撮ってもらった写真をあげて、たまにキレ散らかして、推しの話をして荒ぶっている。それが私である。写真に写っている、ちょっと澄ましたりガラが悪かったりするのは私ではない。そんな人はいません。ほぼほぼ想像上の、こんな人がいたらいいな、こんな人がみんな好きだよね、そういう写真を撮ってもらいました!というだけだ。ぼーっとして、口が悪くてたまにキレて、推しが好きで、馬鹿すぎて気になったことをなんでも聞いてしまう、そんなただのオタクで良ければ私のことを好きになってください。だって、写真の中の人の振る舞いを求められても私にはできないので。
Twitter上で私写真を見たことがある方と初めて対面で会ったときに言われることが多いのは「思ったより喋るんですね」「めちゃくちゃ関西弁ですね」「ボケるタイプだと思ってなかった」である。「すみませんねなんか!ただのゲラで口の悪い関西人なんです〜!」でしかない。そのゲラで口の悪い関西人(一応自立している社会人)としてのブランディングってなんなんだとも思うが、時折「イメージと違う!私のおからさんがそんなことを言うなんて!」とショックを受ける方がいるのだ。
実はこのnoteを読み始めた時点で察してほしいのだが、誰も得をしないエッセイを書いているあたり、きれいなブランディングをする気がないことが明白である。自分と方向性の違うファッションブランドの服は買わないように、自分の意に沿わない人は見なくても良い。私があえて素をだしたブランディングをしているのは、取捨選択をしてもらえるようになのだ。ブランドが対象者を絞って広告を出す雑誌を選ぶように、私もまた実はフォロワーを厳選しているのだ。こう書くと少し怖いが、ショックを受ける人が少ないといいなというだけである。
各位
食品は冷凍したら賞味期限という概念がなくなると思っている
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