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設計(者)プロポーザルをリ・デザインする<番外編05>2023年日本建築学会文化賞に新井久敏さん(元 群馬県庁)

番外編をもう1本、公開します。2023年日本建築学会文化賞が発表されました。

・日本建築学会 - 2023 年大賞・学会賞・教育賞・著作賞・作品選奨・奨励賞・作品選集新人賞・文化賞
https://www.aij.or.jp/2023/2023prize.html

新井久敏さん(元 群馬県庁)が「設計者選定方式の改善・革新の先導・実践を通じた魅力的な公共建築・まちの創造に資する貢献」で受賞しています。

1. 設計者選定方式の改善:従来、入札がほとんどであった当該県の設計者選定において、プロポーザル活用の発議、精緻な要求水準書作成、専門家を含む審査員選定、選定過程の透明化などを実現している。その活動は、県内市町村の公共事業にも及んでおり、ノウハウを共有するとともに、自らの経験を発信して啓発にも努めている。
2. 人材の発掘:応募の対象を全国、時に海外にまで拡大するとともに、参加要件のハードルを下げて門戸を広げることで、実績の少ない新たな才能の発掘に寄与してきた。一方で、県内限定事業も並行して、地域に根ざした設計者の育成にも貢献した。
3. 建築物の質的向上:完成した建築物は、日本建築学会賞(作品)や BCS 賞等の受賞作品を数多く含んでおり、建築界において高い評価を得ている。これは、選定が適切であっただけでなく、氏が丁寧に支援を行った結果ともといえる。
4. 地域の建築文化の醸成・発信と建築教育への貢献:一連の建築群の実現は、優れた伝統を有する群馬県内の近現代建築のストックの充実にも及んでいる。それらには、多くの学生たちが訪れ、実地で建築を学ぶための生きた教材となっている。
5. 文化への眼差し:これらは異動があっても途切れることなく、時々の立場に応じ、関係者と協力し、時には一市民として継続されてきた。立場を超え、私心を捨てて、質の高い公共建築の実現に取り組む情熱は、建築文化に向き合う人の叡智と言える。

新井さんとは面識がないのですが、その活動は存じ上げており、影響を受けています。心からお祝い申し上げます。

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