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「わたしの家」 大橋 歩

こんにちは!アーキロイドの福井です。
今日の移動時間は、イラストレーター 大橋歩さんによる2軒の家が建つまでをホンネで綴ったエッセイ集を読んでいました。

さて、最初に建築家の永田さんに会った時、うーんむずかしい人だなあと思いました。どうむずかしいかというと、えばっていてこちらを受け入れない気むずかしさがただよっていたからでした。

わたしの家(大橋歩)

なんていう書き出しのざっくばらんな家づくりエッセイ…!大橋歩さんの建築家・永田昌民氏に2軒の家を設計してもらった記録だ。

ま、こまかいことではいろいろと不満はありましたが、建築家に設計料を支払っても、十二分によかったと私が思ったのは、家を建てるという、よく分からない大きな仕事と、四つに組まなくてもよいということもあったのでした。ほとんど私たちの前に永田さんがいて、永田さんの先のことは、かかわらなくてすんだからでした。
もちはもち屋ということわざがありますよね。いくら研究心が強くて、勉強家で、好みがはっきりしていても、家を建てるという経験はないわけですから、しろうとの考える家は、どうしても狭い感覚のものになってしまうと私は思います。
もち屋の専門家の発想は、しろうととは別のものの場合も多いのです。
自分の好みに合う建築家をさがして、十分話し合って、理解してもらって、まとめてもらえば、大金をはたいた家づくりが、失敗に終ることは、まずないと思います。

わたしの家(大橋歩)

初めての家づくりをスペシャルで楽しい体験にするためには、ただの条件整理ではなく、対話や一緒に家を作る感覚を共有していくことだと思う。

日本人は、自分のものさしを持たないのですね。人の意見や多くの意見に従っていくんです。自分はどうかと考えてみることをしないのです。自分の住み家についても意見を持たない人が多い。
少し自分で考えてみることをしませんか?もし家を建てるなら、自分の住みごこちを人間のベーシックな生き方に合わせて考えてみることにしませんか?
それでこそ豊かさに近づいたというものだと私は思います。

わたしの家(大橋歩)

そこで建築家をさがす前に、自分がどう生活したいかを自分で知っておかないといけないわけです。今の暮し方をふりかえってみましょう。新しい家に引っ越したからといって、自分の生活の仕方は、大きくは変わりません。今どう暮しているか。それが一番自分にとって自然で大事です。あまり無理はしないことです。ほんの少し整理してほんの少し美しく暮してみることを考えるのがいいのじゃないかと思います。そこでその考え方にちかい建築家をさがすのです。

わたしの家(大橋歩)

上記のような話し合いが家族でできるのは、かなりの上級者かもしれない。
「こういう家が好きだな」を家族で共有した後、建築家との家づくりの打合せは、設計者をクッションにしながら、家族の対話の時間とも言えるのかもしれないな。

約七年たったところで、建築家や工務店が家を建ててくれた後は住み手が家をつくっていくことと知りました。私たち家族が、とてもいい家だねと喜んで住んでいられる家づくりの心掛けを、続けていきたいと思っています。

わたしの家(大橋歩)

ここも、激しく首を縦に振った。
空家になるとあっという間に家が朽ちていく(ちょっと強めに言ってるかな?)。それと同様、大切に暮らしている家に伺うと、どんなに古く不具合があってもいい家だなあと思う空気が流れている。福井


『福井典子の家』ーあたりまえを磨く滋味深い家ー
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