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老舗青果店の味 豊洲 千客万来×フルーツサンドを堪能【東京豊洲】
私達の身の回りに当たり前にあって、日々の生活を豊かにしてくれるもの、それは建築と甘いもの。
このnoteでは、建築好きの私 やま菜がおすすめしたい建築と甘いものを紹介していきます。
今回訪れたのは東京都の湾岸エリアにある豊洲エリア。
豊洲市場が移転したことで大きな注目を浴びたこの地に、とっておきの建築と甘いものスポットがある。
1.豊洲市場のお隣にオープンした商業施設で味わう絶品グルメ
今回訪れたのは東京都江東区に移転した豊洲市場に隣接した敷地に、2024年の2月にオープンした豊洲 千客万来だ。
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豊洲に移転する前の旧築地市場は、戦前の1935年につくられた歴史ある東京都の中央卸売市場だが、老朽化や輸送動線等の問題から移転が決定、約2.3km離れたここ豊洲へと2018年に移転された。
ゆりかもめの市場前駅前を降りて、そのままペデストリアンデッキで交差点を渡ると、今回の目的地である豊洲千客万来が見えてくる。
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豊洲千客万来は、江戸の街並みをモチーフにデザインされた3階建ての食楽棟と、その奥に建つ9階建ての温浴棟により構成される複合施設だ。
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コンパクトな敷地の中にエンタメの食ゾーンと癒しの温浴ゾーンがひとつながりに集積された建物は、木造の建物が連なるようなデザインとなっているが、このうち食楽棟は実際に2~3階が木造でつくられているというから驚きだ。
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いかにもな日本らしさを前面に押し出したテーマパークのような施設なのだけれど、耐火の木質部材を使い、屋根も本物の瓦葺きを使っているこだわりは本物だ。
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木質の部材は細かい凹凸や材料を使い分けていたり、化粧材が随所に散りばめられていて、実際に訪れてみるとチープな感じはなく、楽しいエンタメ空間となっていたのが印象的だった。
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そんな食楽棟でまず頂いたのは、江戸時代から続く老舗の青果仲卸かねすのフルーツサンドだ。
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市場というと海産物のイメージが強いけれど、新鮮な青果を使ったかねすのスイーツは一度は味わいたい一品だ。
老舗店の目利きを活かして厳選した旬のフルーツを使用したフルーツサンドは、まさにご褒美だ。
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サンドの他にもカットフルーツやスムージーもあるので、千客万来を訪れた際には是非チェックしてみてほしい。
2.ウォーターフロントの眺望と一緒に味わうタルト
敷地の奥に建つタワー状の温浴棟には24時間営業の温浴施設 東京豊洲 万葉倶楽部がはいる。
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東京豊洲 万葉倶楽部では箱根・湯河原から直送されるお湯を堪能できるのだが、こちらタワーの8階展望台横にあるcafé sixもオススメの甘いものスポットだ。
こちらのカフェは地上の店舗と比べると混雑も控えめで、店内も静かなのが特徴となっていてる。
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さっぱりとした味わいのパイナップルタルトを頂きながら、ぼーっと東京湾岸の風景を眺めるのはとても贅沢な時間だ。
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また、この8階は屋上テラスと無料の足湯スポットが設けられていて、足湯につかりながら、東京湾の風景を望むこともできるので、千客万来を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてほしい。
ちなみに足湯用のタオルは8階のエレベーターを降りたところにある自動販売機で200円で購入できるので、手ぶらでふらりと訪れられるのも嬉しいポイントだ。
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ここで再び食楽棟に降りて、豊洲千客万来を散策。
館内は回遊性を持たせつつも、混んでいるとすれ違うのも大変な通路幅があえてデザインされているのが面白い。
混雑しつつも階段やエスカレーターによる回遊性も確保されていて、何より軸がはっきりしているので迷うことなく安心して非日常的なハレの空気を体験できる。
他にも2階は仲卸が目利きした新鮮な食材をカウンターやテイクアウトで食べられる目利き横丁があったり、3階のフードコートではテーブル席でゆっくり海鮮を味わうことができたり、裏表の動線の使い分けによって趣の異なった店構えが体験できたりと、(値段は少し張るのだけれど) 楽しい一日を過ごせた。
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今回は甘いものを中心に紹介したが、市場隣接の施設らしい海鮮丼や海の幸を使った料理も味わえるので、機会があれば是非訪れてみてほしい建築だ。
【豊洲 千客万来 施設情報】
設計:万葉倶楽部+五洋建設+シェルター建築設計事務所
住所:東京都江東区豊洲6-5-1
行き方:市場前駅から歩いて約1分
竣工:令和5年
3.あわせて訪れたいおススメのグルメ建築
ひとつ目に紹介する銀座シシリア 豊洲店は、2022年に完成した芝浦工業大学豊洲キャンパスの本部棟1階に入るレストランだ。
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デザインを手掛けたのは紙管を使った建築で知られる世界的建築家 坂茂(ばんしげる)氏で、店内は内装材から家具に至るまで紙を使ったデザインとなっているのが大きな特徴となっている。
校舎のエントランスでもある大きなピロティに面してつくられたレストランは、シャッターを開くことで建築をキャンパス、さらには街と連続させるようなデザインとなっていて、向かいに建つカフェSIT Global Caffe empowered by Segafredo(デザインは同じく坂茂氏)と併せて建築ファンとしては見逃せない建築ランチスポットだ。
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【銀座シシリア 豊洲店 施設情報】
設計:坂茂/坂茂建築設計
住所:東京都江東区豊洲3-7-5 芝浦工業大学豊洲キャンパス 本部棟1階
行き方:豊洲駅から歩いて約5分
竣工:令和4年
営業時間:11:30~21:00
定休日:日曜日
続いて紹介するブルーボトルコーヒー 豊洲パークカフェは、カリフォルニア州オークランド発の人気コーヒーショップの新店舗だ。
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店舗の設計を手掛けたのは多くのブルーボトルコーヒーの店舗デザインを手掛けたスキーマ建築計画。
豊洲の海に面した公園に建つカフェは、内部と外部が一体となるオープンなデザインとなっていて、公園の緑やその先の海を借景にした明るく開放感がある空間が特徴となっている。
また、障子をモチーフにしたデザインの天井やテーブル、縁側のような内外の境界ゾーンなど、日本的な建築の工夫や美学が散りばめられているのも注目ポイントだ。
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【ブルーボトルコーヒー 豊洲パークカフェ 施設情報】
設計:長坂常/スキーマ建築計画
住所:東京都江東区豊洲2-3-6 豊洲公園内
行き方:豊洲駅から歩いて約3分
竣工:令和6年
営業時間:8:00~19:00
今回は、東京豊洲の建築と甘いものを紹介しました。
どの建築も、素晴らしい体験と味を楽しめる名建築なので、皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さいね。