【イギリス芸術巡り】ヘンリー・ムーア・ファンデーション
小野こはる(@archi_koharu)【建築家、クリエイティブデザイナー】 2020年に東京で建築家を辞めた後、新しい視点を得るため単身ロンドンに移住。建築大学主席卒業、元大手ディベロッパー勤務、担当設計プロジェクトグッドデザイン賞受賞。建築、アート、文化、宗教、そして人生の幸せを、様々な言語を通して学び続けています。私の視座を通して情報をお届けします。
今回はイギリス人彫刻家ヘンリームーアについて説明したい。
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0.はじめに
ロンドンの中心から電車で一時間、さらに車で20分のところにある、ヘンリームーアファンデーションへと足を運んだ。
ビショップズストートフォードの駅で下車し、駅前にいたタクシーで目的地へ。 運転手に名刺をもらって帰りの送迎も予約。
1.ヘンリー・ムーアとはどんな人物か
ヘンリームーアは20世紀のイギリス人彫刻家。1898年、炭坑夫の息子として生まれ、自分のような肉体労働をさせまいと教育し、彼は一度は教師になる。
しかしそこで第一次世界大戦が勃発し、戦争を経験したことで彼の人生が変わった。
戦後が終わるとすぐリーズ大学彫刻科に入学する。
その間、何度も大英博物館へと足を運び、そこからインスピレーションを得た。
彼は抽象的な作品も作り始めるが、その根源の多くは人間や自然からなるものであった。
第二次世界大戦によって、今度は彫刻家としての人生が中断される。避難先の地下でその様子を描き続けた。
戦後はそこからイメージを得たような、家族をモチーフとした作品を作り始める。
2.ヘンリー・ムーア・ファンデーション
ヘンリームーアファンデーションがある場所は、彼の住宅兼スタジオであった。元々はロンドンにスタジオを構えていたが、第二次世界大戦で被害を受けhertfordshireに移住。
この小さな村を拠点に、世界的な作品を生み出す彫刻家へと成長する。
ここでは、作品と共に自然に包まれる。自然の生命力と、対比される彫刻群。その中に、うちなる生命感を秘めるのが彼の作品。
なぜなら彼は自然や動物から多くのことを吸収し、それを創造力としたからだ。骨や石、あらゆるものから。
彼自身はこう言っている。「私の作品は木や空、水と一緒に見てほしい。建築とではなく。」
帰りに地元のカフェに立ち寄り、ホッと一息ついて、帰路に着いた。
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