牛乳が飲めるようになった
中学生の頃、給食では瓶牛乳が出ていて、あまり牛乳の味が得意でなかった私は何よりも先に牛乳を飲み干していた。
高校生の頃はお弁当を持って行ったり、購買で買ったりして、牛乳を飲む機会はめっきり減った。ただ、牛乳プリンだけは大好きでよく食べていた。
そんな子供の頃だったのだが、大人になって、いつからかはもう忘れたのだが、突然牛乳が飲めなくなった。
牛乳自体は飲めるのだ。ただ、飲んだ後、すごい速さでお腹を壊すようになった。牛乳だけでなく、牛乳が入った飲み物でもお腹を壊すようになった。それはカフェオレだったり、ミルクティーであったり。
しばらくは「なんかお腹壊すことが増えたなぁ」と思っていたのだが、ある日唐突に「あれ? 牛乳入った飲み物飲んだ後、お腹痛いな」と気付いた。
それと同時に、飲み物でない場合は大丈夫だと気付いた。
プリンやヨーグルト、ソフトクリーム、ケーキなど。牛乳を使用した食べ物は食べてもお腹を壊さなかった。
飲むヨーグルトも、時々怪しいときもあったが比較的大丈夫だった。
つい半年前くらいまでは、そんな状態だった。
時々、思い立ったように牛乳を飲んでみるものの、すぐにお腹を壊すのでまた諦める。けれど、あんぱんや、濃厚なチョコレート菓子を食べると牛乳が飲みたくなる。そんなときはコーヒーや紅茶を混ぜて飲んでみたものの、やはりお腹を壊した。
母親からは「やめなよ……」と呆れたように言われたが、以前は飲めていたわけだから、なんとか飲めるようになるのではないかと私はずっと思っていた。
別にそこまでして、牛乳を飲めなくてもいいわけで、カルシウムを摂取するためならヨーグルトもあるし、煮干しをかじっていればいいわけで。
でもなんか悔しい。たしかに、味はあまり得意ではないけれど、自分が飲みたいタイミングで牛乳が飲めないのは癪だ。
というかロイヤルミルクティーが飲めないのが嫌すぎる。牛乳の味は得意でないけれど、ロイヤルミルクティーは好きなのだ。
絶対に飲みたい。そして、できればお腹を壊したくない。
そんな風に考えて過ごしていたのだが、つい先日。本当に突然、牛乳が飲めるようになった。
偶然リプトンのミルクティーを買って飲んでから気付いた。
「あれ? お腹、痛くならない」
職場でサンドイッチを食べてから、デザート代わりに飲んだミルクティー。お腹が痛くなるのを覚悟して飲んだのだが、何も変化は起きない。
もしかして、空腹状態じゃないからか? いやでも、今まではそんなの関係なくお腹を壊していたけれど。
不思議に思い、確実に飲めるようになったのか確かめたくなった私は、そこから数日、様々な状況で牛乳を飲んでみた。
すると、たとえ空腹状態であっても、何も混ぜていないパック牛乳を飲んでも、お腹を壊さなかった。
なぜか、私はまた牛乳を飲めるようになったのだ。
嬉しすぎて、ここのところ毎日牛乳の入った飲み物を飲んでいる。ミルクティーがお気に入り。
美味しすぎる。牛乳最高。
病院にかかってないから、本当のところはわからないが、恐らく私は『乳糖不耐症』だったのではないかと思う。
調べてみると、それっぽいことがいろいろ書いてあった。
私の場合は荒療治みたいなことをしてしまったので、この文章をここまで読んでいる人はあまり真似せず、安全に克服してほしいと思う。お腹壊しすぎると、後々大変なのでね。
あと、ロイヤルミルクティーが美味しい喫茶店があったら、ぜひ私に教えてください。
数年間我慢していたから、これからまたいっぱい飲みたい。