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コロナ自粛という山からの下山

自粛で得られた穏やかな幸せが薄れている?

STAY HOMEが徐々に解除され、電車に乗ってのお出かけや、友人との外食、そしてお酒、仕事の関係者とオフラインで実際に会うなど、少しずつ以前の日常が帰ってきました。
すると、次第に自分の心がちょっとざわついている気がしてきて、なんだか、現状の穏やかな幸せだけでは足りない感覚。
ということで、その原因が何なのか考えてみます。

ミニマリスト+共感消費=ひとりでも幸せ

自粛中は人と会わずに、部屋にこもり過ごす日々。
次第にその環境に適応していきました。

断捨離でモノが減り、ミニマリスト化が進む一方、観葉植物が増えた。
飲酒量は減り、お茶の消費が増え、早起きと瞑想が習慣化した。
買い物が減り、クラウドファンディングや支援的な消費が増えた。
そして、ジャンクなものを食べることが減り、オーガニック食品や、ちょっと高くても質の良い食材を選ぶようになりました。
いわゆる共感消費です。

そんなことを積み重ねた結果、ひとりでも日々の暮らしを味わいながら、幸せに暮らせる術を悟ってしまったかのようでした。

修行が終わり山から里に降りてきた

そして、自粛解除され、人と会い、お酒を飲み、お店で買い物をする生活が戻ってきたら、なんだか幸せ度が下がっている自分がいたのです。
まるで、人里離れた山で悟りを開いて降りてきたら、再び心穏やかでいられなくなった仙人のような気分です。
以前のように暮らすだけでは、ちょっと満足できない。
封印していた、「誰かと繋がりたい」「誰かに大切にされたい」という心がざわついていました。

次は誰かと一緒に幸せになるフェーズ

ひとりだけで感じていた、朝の気持ちよさ、食材の美味しさ、Netflixで観た映画の面白さ、花を見て感じる美しさは、誰かと共有されるとより強くなります。
悲しみや怒りでさえ、そのこと共有し、誰かの優しさを感じることで、自分が大切にされているという幸せを感じることができるのです。

事実が証明した幸せになる方法

ハーバードの心理学者ロバート・ウォールディンガーによると、75年という学術史上最も長い期間、700人以上の成人男性を追跡調査し続けた研究で分かった幸せな人生に必要なことは、ずばり良好な人間関係でした。
結婚をしているか、家族が居るかという形式的なものだけでは判断できません。
夫婦仲や家族関係が悪ければ、むしろ悪影響を及ぼします。
パートナーとの関係はもちろん、友人でも趣味のコミュニティでも周囲の人とのつながりに愛情を感じられるか
それが、人間関係の満足度に繋がり、心身の健康にも影響するのだと。

ロバートさんは、作家マーク・トウェインの言葉でTEDのスピーチを締めくくりました。

There isn’t time, so brief is life, for bickerings, apologies, heartburnings, callings to account. There is only time for loving, and but an instant, so to speak, for that.
かくも短い人生に、いさかい、謝罪し、傷心し、責任を追及している時間などない。
愛し合う為の時間しかない。
それがたとえ、一瞬にすぎなくとも。
マーク・トウェイン

ぼくはこの歌詞を引用して締めたいと思います。

いつだって可笑しいほど誰もが誰か 愛し愛されて生きるのさ
それだけがただ僕らを悩める時にも 未来の世界へ連れてく
小沢健二

愛し愛されて生きたいですね!

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