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何に対して怒りを感じるかを知れ。
日本昔ばなしを30年ぶりに読んだ。
内容についてはまた別の機会にお話しするとして。
直情的、短絡的、利己的で。罪のなすりつけ合い。だまし合い。
でもそれが返って面白い。
クスッと笑ってしまう。
そして少しホッとしてしまう。
『良い人でいなきゃ』が苦しくなってきたから。
傍若無人な人には制裁が下される。正義は勝つ。
スカッとジャパンで得るカタルシスのような。
娘と観ていた韓国ドラマ。
すぐ怒鳴ったり、人のせいにしたり、登場人物みんな性格悪くね?と思いながらも毎朝欠かさず観てしまった。
こんな風に感情的になって、人に言いたいことをぶちまけることができたら、さぞかしスッキリするだろうなぁ。
いや、本当にそうだろうか。
自己嫌悪の図しか思い浮かばない。
実は、この人達だって本当はそうなのだろうか。
そんなシーンは描かれてはいないが、後になってから、
やっぱり自己嫌悪に陥るのだろうか。
他人に感情をぶつけるなんて、ありえない!と思っているわたし。
そんなことしたって、誰も幸せにならない。
相手を傷付けて、自分を嫌いになるだけだと思う。
冷静に話せないなら、一旦その場を離れたらいいのに、
なんて思ってしまう。
だけど。
わたしはそれが絶対に正しい事だと心の中では断じていたのかもしれない。
すぐ感情的になる人に対して、無意識に軽蔑の視線を送っていたのかもしれない。
感情的な人を見て、我慢が足りないだとか、大人気ないだとか、
そんな風に思っていたのかもしれない。
片側だけを観ていると、きっと、大事なものを取りこぼす。
その人が感情に任せて人に強く当たっている時。
わたしだったらそんなことはしない
理解できない。それ以上何も見出だせない。
そうやってただ終わりにしてしまうのは、あまりに薄っぺらいのではないか。
怒りの本質ってなんだろう。
その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ。ミトおばさんが教えてくれたオレの好きな言葉なんだ。オレには2人が怒ってる理由はとても大切なことだと思えるんだ。
本当に大事にしたいもののためなら、感情的になってでも守り通す。
人の目ばかり気にしてきたわたしにも、そういう時があるのだろうか。
自分の事ですら、本当は何も分かってないな。
ましてや人の事なんて、わかるわけがないんだ。
それでも、たとえ分からなくても、
歩み寄るための努力はし続ける人でありたい、と思う。