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本屋に行くと吐き気がする

青木まりこ現象と言えば「トイレに行くと便意を催す」ことを指す。しかし私の場合は吐き気がしてくる。

センター試験の成績は悪かったが、それ以降は読書をするようにしている。読んでいると目と腰が疲れてくるが、どちらかというと本が好きだ。作者が作り出す物語や偉人が考え出した原理にはそれなりの感動がある。すべてを理解できている気はしないが、自分なりに解釈しながら読むようにしている。

しかし近頃、本屋の入り口近くには「youtuber〇〇が紹介!」や「ビジネス書ランキング」などがすぐに目に入るようになっている。出版社も本屋も利益を出さなきゃいけないから、たくさん売れる本を前面に配置する気持ちはわかる。それだけならまだ許せる。しかしさらにたちが悪いのが、そういうビジネス書に限って過激なタイトルやイラストが描かれていたりする。「〇〇とは付き合うな」とか、「〇〇はクソだ」とか。

作者が読者に伝えたくて書かれた本は読んでいてわかる。でも売り上げを出すために書かれた本は、タイトルに過激な表現を加える、すでに世間に発信されている方法論を再度紹介するなど、売れるためなら手段を選ばない。売れることが目的だもの。作者が創造、もしくは新しく発見した内容を一番茶だとするなら、売り上げを出す目的で書かれた内容は一番茶を飲み干し、消化し、血液と混ぜ、腎臓で濾過して出てきた排泄物だろう。売れたい作者が解釈を加えて本を出すのは、その人の中で濾過されたものを出すと同義だ。それに過激なタイトルが着いてから気分が悪くなる。

本屋に着くなりそんなことを考えちゃうから吐き気がしてくる。そのコーナーさえ抜ければリラックスして青木まりこ現象が起きるんだけど。行かなきゃいいとも思うけど、この世には素敵な本がたくさんあるからまた本屋に行こうと思う。




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