#6 物件 ~其の参~
現地調査とは、現在の内装の造作の状態を確認したり、電気、水道、ガスがどうなってるかのかをプロの方々に確認してもらう調査のこと。
内装は長年のお付き合いをさせて頂いている井上さん。
独立したらお店作って欲しいと昔から思っていてた、その抜群のセンス。
ここ数年そんな話を冗談半分で共有してましたがまさか本当に実現しそうな所までくるとは…
井上さんと、会社のチームの方。田中さんと鈴木さん。そして僕は佐藤。
まさかの社長さま(小宮さん)も同席して下さって、豪華なプロ集団による現地調査でした。
素人じゃ分からない事、気にも留めない様な部分、専門用語の数々…プロのやりとりが飛び交う。
可能性と、現実。
そして後日、現地調査の結果が出る。
まずとても良いロケーションだということ。
路面店、裏路地入ってすぐの立地、駅歩5〜6分、16坪という広さ、古民家な雰囲気。
しかし古民家風がゆえに生じている懸念もあり。
現造作がなかなか活かしきれないこと。壊したり、新しく足したりしてプラスけっこう金がかかる予想…
さらに古民家ゆえに電気のアンペア、ガス給湯器の馬力、水道の配管が足りないこと。これは区に依頼して工事をしてもらうらいしのですが、コロナで窓口が混んでいて通常1ヶ月くらいのところが今は3ヶ月かかる状況だと…
加えて、大家さんがかなりのご高齢だということも。不謹慎ですが、、大家さんの身に今後何かがあった場合、相続など大家交代で契約内容が変わることがあるそうで、そこで揉めたりゴタゴタすることはよくある事らしいです。
そんな事を色々考えて…
メリットとデメリットを足したり引いたりして…
ここは断念することに。
泣く泣く、ってほどでもなかったですが、やってる(仕事してる)イメージがけっこう湧いたのでちょっと残念。でも仕方がない、前を向くしかない!
ってことで再び?三度?ゼロからの物件探し。
1軒みて2軒みて、5軒みて、、
なかなかヒットがない。カスリさえしない。
これは…もつ一生見つからないのではないか?
と物件探ししてきた人の多くが思うらしいこの気持ちに自分も達しました。物件探しを長く続けた人にしか感じられない心境、もはや称号に近い、のでは。
物件はご縁の賜物だと思うんですが、やっぱりそのご縁に1発で巡り会う人もいれば10発目、20発目の人もいるのです。
もちろん探し始めるにあたって、どんな物件を探すかイメージしておくことは大切。
広さ、場所、家賃、築年数、路面なのか2F以上でもいいのか。ブレたくない部分と、妥協していっても仕方がないと思える部分を考えておくことは大事だと思います。
探していくと、そのエリアの特徴とか相場とか、こだわってたことがたいしたこだわりじゃなかったとか、色々出てきます。それはそれで受け入れて、探す条件を再構築する際に活かしていけばよくて。
あとは運とか引き寄せとか神頼みとか、自分の頑張りだけじゃどうしようもない所でどんな行動をとれるか。
それをしたからといって何が変わるとか変わらないとかは正直分かりません。分かりませんが、きっと神様は見ててくれます。きっと。
それに自分の行いを自分で好きになれるんじゃないかなと思うんです。例えばポイ捨てとかツバ吐いたりとか、徳を積まないようなことはしない。
僕は自転車で通勤するとき通過する神社の前で必ず停まって手を合わせてました。
その神社は無病息災ののぼりが立っているので多分健康の神様なのですが…何の御利益でどんな神様がいるのかが重要ではなくて、その行いで自分を救えるか。
そしてそういうことも含めた時間が、たとえ苦境と言えるものでも楽しむことができるのかどうか。な、気がします。
だいぶ話しが逸れてしまいましたが、気の持ちようひとつで変わる心境がある。
仕方ない、焦らない、慌てない、落ち着いて楽しむ。
決まらないと『またか…』と当たり前に思います。落ち込みますし。
仕方ないなんて理不尽だ、正直焦る、慌てふためく、ジタバタしたい…と逆のことやっててと空回りするだけでただストレスでハゲそうになるだけだという事も分かりました。
と、いうこの状況。現状ではなく5月頭くらいの話です。
このすぐあと、まさに『ご縁』を感じることになるとは、この時は思いもしませんでした…
fin.
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