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「ダメ!」が効かない時は
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両親が共働きだと祖父母の方が育児を手伝ってくださっている場合は多いです。あるお祖母ちゃまがおっしゃいました。
「しつけはきちんとしたくて、ダメなものはダメ!と厳しく言っているのですが、全然言うことを聞いてくれません」
言ってるそばから子ども(孫)は机の上に登ったり、オモチャを投げてみたり、、、。そしてやっぱりおっしゃってます。
「ダメよ!」
この場合、「ダメ!」の言葉にあまり効果がないと考えたほうが良いです。「ダメ!」と言いながらその子の傍に行って机から降ろしたり、投げたオモチャを拾ったりすると、「ダメ!」という言葉は自分に注目してくれる時に発せられる言葉になってしまう。そうなったら、「ダメ!」を聞きたくなってしまう。それはかえって逆効果。
先ずは「ダメ」を封印しましょう。机の上に登ったら黙ってそこから降ろし、小さな机なら片付けてしまいます。オモチャを投げたら、黙ってそのオモチャを見えない場所、手の届かない場所にしまって下さい。
子どもはわざと違う場所に登ろうとするかもしれません。そしたら黙って阻止して下さい。眼も合わなくて良いです。また別のオモチャを投げたり投げようとしたらそれもさっさと取り上げてしまって下さい。
子どもはだんだんイライラ。いわば自分のことを無視して、いたずらは次から次へと阻止されるわけですから。手当り次第ものを投げたり、大きな声で泣いたり、もしくは大声で威嚇したり(?)するかもしれない。その時改めて子どもと向き合って
「これ(机に登ることも、オモチャを投げることも)はいけないことです」
と冷静に伝えます。
一回目は
「もう(いけないことは)しません」
といいながらオモチャを渡してあげても良いと思います。でも、多分またすぐに同じ事をしようとするでしょう。そしたらまただまってオモチャを取り上げる。二回目はもう渡してあげません。泣いてもわめいても、です。そのかわり別の遊びを提案してみます。かまってほしい注目引きの場合はその提案を受け入れて一緒に遊ぶことで落ち着くかもしれません。ただ、提案が気に入らなくてもはじめは仕方ない。
「オモチャを投げたから、あのオモチャでは遊べません」
と再度静かに伝えます。泣いてもわめいてもしばらくは放っておいて下さい。ここは忍耐。
この一連のやり取りをしっかり出来ると子どもは
「オモチャを投げると『ダメ』と言いながらこっちに来てくれる(かまってくれる)」
という『誤学習』から
「オモチャを投げると、そのオモチャが無くなってしまう」
と『学習』します。1回では無理かもしれません。2回め、同じことが起こった時に
「あっ!そうだった。オモチャを投げるとなくなっちゃうんだった」
と思い出してくれたらいい。ただ、3回目もあるかも。
#もっと続く場合だってある
かまってほしくて、注目を引きたくていわゆる「悪さ」をする子なら
「これじゃぁかまってもらえない」
と理解することでその「悪さ」はおさまります。でも、その子のかまって欲しい、の気持ちは尊重してあげたい。オモチャを投げないでしばらく遊べたら大いに褒めて一緒に遊んであげて下さい。「悪さ」をしないから安心、とばかりに放っておくとまた違うことで注目を引こうとします。
、、、書きながら、そんなに簡単じゃないよなぁ、と思ってしまいまいました。ホント、簡単じゃない。その子にじっくり関われる状況でこそ出来ることで、家事その他に追われながら出来ることではないです。難しいことをお伝えして申し訳ない。ただ『誤学習』という事があるのだと知っておくだけで、少し対応も変えられるのではないかしら?
#勝手に期待
そして、このやり方は「注目引き」の場合に有効(とされている)なやり方ですが、「注目引き」ではなく、単に楽しくて高いところに登ったり、モノを投げたりしてしまう子もいます。その場合は運動その他で発散させてあげるほうが効果があります。高いところにも躊躇なく登ってしまうのは前庭覚という感覚が鈍い場合もありますが、、、そんな話もまた今度。