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「衝動性」は「素早い反応」です!

 明けましておめでとうございます。

 年末、インスタに流れてきたのはありきたりの言葉の言い換え術。
「大丈夫? → 何か手伝えることある?」
「これやって → お願いしていいかな?」
「大変な時は休んで → 休むのも仕事だよ」
「頑張ってね → きっと大丈夫」
などなど、、、。
 なるほどなぁ、と感心しきり。同じ内容でも言い方を変えると相手に与える印象が随分変わります。

 そして思い出したのは「脳からわかる発達障害」という本。
医学博士である鳥居深雪氏の著作で、医学、心理学、教育学など、いろんな方面から発達障害とは?を教えてくれます。そしてその人が持つ特性や困り感を紐解き、支援の仕方や考え方、関わり方のヒントなどが分かりやすく書かれています。
 一見すると、難しそうな本ですが、専門的なことをとても平易な言葉で解説してくれていて、私は何度も読み返しています。
 そして何と言っても、鳥居先生の視点がとても優しい。全編通して鳥居先生の温かさを感じます。

『(中略)
 がんばろうとする気持ち(モチベーション)を支えるのは、自尊心や周囲の人への信頼です。ですからADHDのある子どもの自尊心を大切にしてあげて下さい。より良い成長ができれば、ADHDの症状である「不注意」「多動」「衝動性」は、必ずしも欠点ではなくなる可能性を持っています。長所と短所は表裏一体。「いろいろな事によく気がつく」「働き者で行動的」「実行力がある」と長所になりますね。』

また、こんな言い換えも。
『(中略)
 ADHDの症状も見方を変えれば、衝動性は「素早い反応」として、多動性は「行動力」として、不注意は「豊かな発想」として活かせるかもしれません。』

 私はこんな風に考えたことはそれまでありませんでした。けれど確かに「不注意」の裏を返せば「いろいろな事によく気がつく」となり、「衝動性」とはつまり「実行力」がある、ということ。
 言葉って不思議です。言い方一つでポジティブにもネガティブにもなりうる。ADHDの特性として「つまずき」とされてきたものが魅力的な長所になります。
 もちろん鳥居先生の言うように「より良い成長ができれば」ですが、特性をポジティブに捉える視点を持つだけで子どもへの接し方が変わってきませんか?

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 音声メディアVoicyで、元広島県教育長の平川理恵さんがことあるごとに仰ってます。
「不登校っていう言葉がネガティブすぎる!」
「不登校に代わる言葉がないかしら?」
 リスナーさん達も知恵を絞ります。
「選学(せんがく・その子に合った学びを選ぶ)」
「リモートラーン(learn)、リモートラーナー(learner)」
「ジャーニー(自分に合う場所を見つける教育の旅」
などなど。

 普段何気なく使う言葉にもっと敏感になるべきかもしれないなぁと思います。ポジティブな言葉で表現されていれば、多少ネガティブな側面を持つものでも軽やかに捉えられますし、ネガティブな字をあてはめてしまえば、実態以上にネガティブなものとして脳内に刷り込まれてしまう。

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 少し話がずれました。
 今年は「言葉」に敏感になることを目標にしましょう。私の中にはたくさんのバイアス(偏見や先入観、認知の歪み)が存在します。知らず知らず、高いところからの物言いになったり、相手を傷つけていたり、します。
「無知」が引き起こす差別もあるでしょう。
「多様性」を学び、「言葉」選びに繊細になる、これを目標に精進しなくては。

 ちなみに何年か前の年初の抱負の記事も載せておきます。この年の抱負は私の一生かけての命題のようになっています。こちら↓。


 さて、「多様性」も最近の私の中で一つのキーワード、ある意味パワーワードになっています。そんな話もまた今度。
 今年もよろしくお願い申し上げます。


 お知らせこちらに↓置いておきます。
 是非❗️





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