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「光る君へ」 第35回 中宮の涙

今回もまひろ無双の巻。
あらゆる人の大事な局面に立ち会い、相手のターニングポイントとなるアドバイスをする八面六臂の活躍ぶり。さすが主役!!
おかげで扉絵はすぐ決まったよ!!

さっそくGO!(本日ノー行成デー)

【1】またも主上、まひろ局を訪ねる

主上、お暇なんですか…?
かつて定子様に溺れて政務が疎かになってると非難されてたけど、大丈夫?
昼間っから女房の局に押しかけて物語のことを話し込むのも相当政務に影響あるんじゃないでしょうか。
道長の策略だから問題なしですかそうですか。
あ、今、道長は金峯山だからもともと政務は滞ってますもんね!

…ハァ…百歩譲って物語の話は大目に見るとして、主上がなんで「左大臣の心持ちは…」なんてまひろに気持ち打ち明けにゃならんのよ。
それにせめてまひろを召せよ。なんで主上が来るんだ…。

それは…親心でございましょう。
左大臣様が願われるのは中宮様の女としての幸せだと存じます。
そのようなことに命を賭けるのが人の親にございます。

…そもそも賢子のことを放置してるキミが訳知り顔で親心を語るな。
そして何度も蒸し返すけど、娘をいけにえにして無理やり入内させといて今さら女としての幸せを願ってるとか何言ってんの?
自分で書いた脚本忘れてんの?視聴者が忘れてると思ってんのかな。
そんなキレイ事で収めようったってこっちは収まらんぞ。
主上も「なぜそなたは左大臣の気持ちがわかるのだ」ぐらいツッコんで!!

【2】金峯山詣

平 致頼が「供を入れて20名」って報告してたけど、僧侶と俊賢はじめ同行の貴族だけで20名程度だった。総勢は100名超えだったと考えられている。

前回登場の定澄も同行してるんだけど出なかったな。
寛弘4年8/2出発〜8/14帰京。詣の前の精進潔斎は5月中旬から始めたので、朝廷行事も3ヵ月停滞気味だった。

俊賢“ファイト、一発!”シーンでの謎BGM。クワイ河マーチもどきかよ。
音声解説で「後に続くよれよれの俊賢」と言われてた。ひどw
ずいぶん綺麗な宿坊での夕食だったけど、道長、途中立ち寄った寺での豪華なもてなしに怒って外で寝たり宿を変えたりしてるんだよな。
敦康に「帝、敦康様、中宮様の幸せを祈願してきた」って言ってたけど、「御堂〜」には主上や冷泉院、中宮、東宮のことしか書いてない。
敦康、騙されちゃダメだ、そいつはもうすぐ掌返す。

【3】ソウルメイト

今日も安定のキモさ(語彙力)。

この不義の話はどういう心づもりで書いたのだ?
我が身に起きたことにございます。
我が身に起きたことは 全て物語の種にございますれば。
恐ろしいことを申すのだな。
お前は不義の子を産んだのか?
一たび物語になってしまえば我が身に起きたことなぞ霧のかなた…。
まことのことかどうかも分からなくなってしまうのでございます。

凝ったセリフのつもりか知らんが、文意が取れないんだが。
「わが身に起こったことも物語にしてしまえば他人事になる」…??
悩みを日記にブチまけるとすっきりする、みたいなこと?(違)
賢子や宣孝のことも霧の彼方なの?
考えてみれば「我が身に起きたこと」を天皇や朝廷をモデルにして書くのってとんでもなく不敬だよな。何様。
そもそも「我が身に起きたこと」に自責の念を感じていたようにも見えなかったし、その「過ち」を「物語」に昇華させる経緯も苦悩も全くなかったよね。
サラサラ筆進んでたし。
道長が読むとわかってて書いて、それを実際読んでる横でこのセリフ。
何がしたいんだろ?道長の反応もよくわからん。
「不義の子を〜」って「(俺の)」ってこと?

主上が藤壺に渡った夜、月を眺めながら道長にお前の手柄なのか聞かれ(なんだよ「手柄」って)

私は何もしておりませぬ。
帝のお心をつかまれたのは中宮様ご自身にございます。
きっと金峯山の霊験にございましょう。

なんか誇らしげな顔にイラっと。
「不義」の相手の娘の初夜を満足げに二人してしみじみしてるのをいいシーンに仕立ててもなぁ。倫子は、賢子はどう思うよ。
道長とまひろを子まで成す関係にしたの、悪手だったよな。
どんなに「いいシーン」演出してもそこに戻るんだわ。
それに「霊験」って言葉、キミが使うんじゃない!
「(仏法の)霊験」は行成と俊賢のものだから!(?)

【4】彰子とまひろ

今日もカウンセラーぶり発揮。
いや、もはやフォロイーさん曰くの「スナックのママ」の方が合ってる。
なんで彰子付筆頭女房みたいになってんのよ。

帝にまことの妻になりたいと仰せになったらよろしいのではないでしょうか。
帝をお慕いしておりましょう?
中宮様らしい中宮様とはどのようなお方でございましょうか。
敦康親王様にとっては唯一無二の女人であられます。

「まことの妻になりたい」=「抱いて!」ってコト!?
うわ…そんなとこまで踏み込むか。何様。
それに最後のセリフどういう意味?
敦康に大事に思われてるってことを言いたいにしては、おかしな表現だよな。
彰子は「そうだ!本当の自分は藤式部のいう自分なんだ!」とスイッチ入って…ああいう↓ことに?

【5】主上と彰子

いや〜予告で見てた「お慕い〜」があんなだと思わなくてビックリした。
唐突すぎて引いた。感動のシーンなのあれ…?
距離1mぐらいから超豪速球をあさっての方向に投げ込んだような。危な!
主上も「…き、急にどうした!?」だったな。
たきつけたまひろ自身も「うわぁ…」って顔。
さすがのまひろもあの場でやるとは思ってなかったか。

自分の気持ちを上手く表せなないだけで実は心の中は主上への想いでいっぱいだった…ということにしたいのはわかる。
でも今までそんな葛藤あるように描かれてたっけ?
道長のプレッシャーと現実の板挟みで悩んでたそぶりとかあった?
何言っても無表情でうつむくだけ。
自分へのもどかしさとか本心が態度にチラっと現れてれば納得したけど。
そして仕度・御帳台シーンではまたデフォルトの無表情…「初」の不安さ、思いが叶った嬉しさとか全然感じられなかった。
前も書いたけど、彰子を史実以上の「内に篭りすぎ」な人物と描くこと自体意味不明なんだよな。

唐突さ=ドラマチックってことにしたいんだろうけど「?」ばかりが浮かぶ。
どうもこんな感じなのが多いんだよなこのドラマ。
道長とまひろが急に惹かれ合った時と同じ。なんで急にそうなる?と。
全然共感がわかないし、納得感がない。
感情の自然なうねりっていうか、こうクレッシェンドになっていく感じが全然なくて、突然ジャーン!とシンバル耳元で打たれてもびっくりするだけなんだよな。
突然「さぁ感動のシーンよ!」ってクライマックス(と脚本家が思ってる)を持ってこられても冷める。

主上と彰子の「初同衾」を「ついに結ばれた」なんてドラマチックに描けば描くほど興醒めなんだよな。フェルゼンとアントワネットじゃあるまいし。
今日の主上も彰子の体当たり告白で愛情が芽生えたというより「今まで気づかなくてすまなかった」って感じにしか見えなかったが(この先変わる?)。
実際はとっくに普通に「結ばれ」てたけど、懐妊がなかっただけでしょ。
もちろん主上にも感情優先はあっただろう(定子様への愛情や元子への執着)。
でも彰子が他の女御と違うのはなんと言っても最高権力者道長の娘
7年も手をつけず放っておけるわけがない。
定子様から生まれた敦康は特別だったろうけど、母親が誰であれ生まれてくる子は自分の子に変わりないわけだし、道長の娘を中宮にした以上、子作りは国家事業なんだよな。

とはいえ金峯山の後、入内の経緯や道長の圧力(金峯山行き)などから主上が腹を括ったのと彰子の妊娠適齢期が合致した時期だったとはいえ、ほんとに懐妊してそれも皇子誕生なのはすごい。
これは道長、主上のどっちが強運なんだろ?

【5】伊周暗殺計画と隆家

伊周の道長暗殺計画。伊周も現場に行ってるの見て吹いた。
『小記目録』しか残ってない噂レベルの話だけど、伊周サゲには格好のネタ。
記録ではあくまでも伊周・隆家共謀だけど、伊周と違って(というか伊周が出来なかった分)隆家は公卿社会でうまくやってたからウソくさい話なんだよな。
まぁ隆家の参戦が「伊周がこれ以上罪を重ねないため」でよかった。
初めて?謝罪の言聞けたし。
ドラマの隆家はやたら道長に自分を売り込んでるから、隆家まで道長びいき面子に入れられたのかと心配だったんだよね。


100カメ、ワイプと芸人パートが苦手で撮ったものの見る気が起きない。
もともと舞台裏とか出演者のオフショットやトークとかの「創造物のリアル面」にあまり興味ないのもある。
だからXに流れてきたのを見た程度だけど、今でも大河って大人数が関わってる「看板番組」なんだよな。
セットや衣装が素晴らしいのは納得。
だからこそ…!内容もそれに見合うものであってほしかったんだよな。。

SNS肯定ポストを見ると、その画角に映ってる人物の行動や言葉にダイレクトに、情緒的に反応してるんだよな。
道長の視線だとかまひろの言葉、彰子の表情だとか、そこに現れてる感情について深読みしたり共感したり。
自分だと「キモ!」で終了しちゃうとこなんだよなそのへん。
明らかに人間模様・情緒面>歴史・背景
脚本家の制作意図(姿勢)に完全一致だよね。
そりゃ視聴も楽しいわけだ。
…道理で自分はあまり楽しくはないわけだ。。(納得)


第36回予告 「待ち望まれた日」
誰に「待ち望まれた日」?「(道長が)待ち望んだ日」だよね。
・ついに彰子懐妊
 まひろは頼りにされるらしい
・敦成親王御五十日の宴
 公任のアレがある模様
・ききょう再登場(おかしなことさせられるなら出なくていいのに…)

ガイド本後編は今回までの収録で、完結編発売が10/4。
来週、再来週の2回は予習なしで臨むことに。
前編ー後編の時、再び。なんか意味があるの?

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