「光る君へ」 第26回 いけにえの姫
今回は怒りのイレギュラーフォーマットでお送りする(扉写真も差替え!)
・あらすじ→どうでもいい!
・今日のソウルメイト→どうでもいい!
・さて例によって雑な感想を。→ちまちま時系列感想書いてる場合じゃない!
躊躇なく言える、ワースト回であったと!!!
これが更新される可能性大なのが恐ろしい。
もう何から書いていいやらわからん。
ひとつも納得する展開がなく、ひとつも共感できる感情描写なし。
過去最低レベルの露骨な定子様・主上サゲ、道長漂白への怒りももちろんだけど、ある意味それ以上に内容が支離滅裂、しっちゃかめっちゃかで「???」の連続だった。
いったい何を見せられているんだ!?という呆れ、混乱、違和感。
「世にも奇妙な物語」とかに出てくる登場人物全員妙な世界の変な雰囲気の回を見た時のような。
同じ言葉を話してるのに話が通じない世界に入り込んだような。
ちょうど脚本家のインタビューがまた界隈をざわつかせてた(全文は読んでない)タイミングだったので、もろもろの不満が増幅された感もある。
自分はかなりの状況でも面白がれるし、傍観気味体質なんだけど、今回ばかりは斜め見してる場合じゃねぇ!(笹食ってる場合じゃねぇ!のイメージでよろしく)
さすがに今回のはいつもみたいに茶化して終わる気になれぬ。
放送後は記事を書こうにも、こっちの頭もしっちゃかめっちゃかでまとめられる気がしなかった。
とりあえずムカつくセリフ収集してたんだけど(自虐)コピペしてて怒り再燃&思いのほかダメージ。。(何やってんだ)
落ち着け、とりあえず寝る!
* * * * * * *
と、一夜明けたんですが、まだ負の余韻は消えず。
今回、体裁はかなり乱れております。そして長い。
いつもはこれでもあまりキツい言葉は使わないようにしてるんだけど今回は解放。
では本文にGO!!
その1:いけにえ
「いけにえ」…令和の時代に聞くとは思わんかったわ。アナクロすぎん?
昭和のホラー映画のタイトルか?
「悪魔のー」とかあったっけ。
こういうどぎつい言葉選びに人の品性が表れるんだよな。
「犠牲」じゃダメだったの?
「いけにえ」って人身御供によって神の怒りを鎮るためのもんでしょ。
①主上に徳がない(=定子様寵愛による)から天災続き→わかる。
②ゆえに彰子を「いけにえ」として入内させる→なんで???
①②間の論理が飛躍しすぎてさっぱりわからん。
倫子と道長の場面で最後にはっきりと言った入内の理由が
「(道長の)栄華のためでなく帝と内裏を清めるため」(の「いけにえ」)
意地でも自分のためじゃない、世のため人のための犠牲だと。
左大臣として世を立て直す使命感からだと。は?
「清めるためのいけにえ」って何度考えてもわからん。
漂白道長が娘を入内させるためのアクロバット脚本、さすがに苦しい。
そこまで史実を曲げるなら、もっと緻密に考えて書いてくれ。
素直に「定子様に皇子が産まれたら困る。伊周の外戚阻止!」って描いておけばいいものを。引っ掻き回して収拾つかなくなってるだけじゃん。
その2:道長の気持ちの変化
道長の態度もあっち行ったりこっち行ったりめちゃくちゃ。
晴明に言われた時は語気荒く拒否「そのような娘ではない!」
詮子に説得されるも「まだ子供。むごいことを仰に」
夜、倫子に「入内させようと思う」明言
「天変地異を鎮め世の安寧を保つためには彰子の入内しかない」
「勝負ではない!」「これはいけにえだ」
「手塩にかけた尊い娘ならばこそ値打ちがある」とまで言っておきながら、悩み復活。実資に賛成され気持ちが動く?
彰子に向かって「母上はかたく不承知なのだがお前はまことによいのか?」
夜、逡巡中「あのように何も分からぬ娘を入内させられるのか…」晴明に定子様懐妊を告げられ「彰子は入内して幸せになれるであろうか…」
「分かった。中宮様が子をお産みになる月に彰子の入内をぶつけよう。よい日取りを出してくれ」
「11月1日を彰子の入内の日と決めた。ご懐妊であろうとも入内は決行する」
「彰子が内裏も帝もお清めいたす」
この世界線の「入内は女を不幸にする」主義の道長が彰子の入内を悩む、まではわかる。
でもその感情の動きが全然伝わらない。なんでそうなる?感しかない。
「3」でいけにえだ!手塩にかけた娘こそ価値がある!と高らかに宣言したのにまた逆戻りして悩んでみせたり、彰子に気持ち聞いたり。
いけにえにお気持ち聞くな。再考の余地ないくせに。
もっともずっこけたのが「6」→「7」の流れ。
定子様懐妊を知って「幸せになれるのか…」と声を震わせてみたと思ったら直後に「分かった」ってなんだよ!!
何で分かったんだよその数秒でー!!
あの数秒で今後何度もやらかす「不愉快な出来事に自分の行事をぶつけて供奉する人を独り占めする」手法を思いついたのか!(すごい〜)
ついでに倫子ver.も
私を殺してからにしてくださいませ
私が生きてる限り彰子を政の道具になどさせませぬ!(田鶴に)姉上は帝のお后となるような尊い姫なのですよ!
ご懐妊ならばそのお子を呪詛し奉ってくださいませ
内裏に彰子のあでやかな後宮を作りましょう
「1」から「3」の発言の唐突さよ。。
この親2人のあっさり変心ぶりを見ると「絶対娘は入内させない」と言ってたことそのもののウソ臭さが目立つんだよな(実際ウソだが)。作りが浅い。
その3:ムカつきセリフの数々
1)定子様への侮辱発言
中宮様の元に昼間からお渡りになり政をおろそかに…(道長)
もはや后たりえぬ中宮様によって帝は乱心あそばされたのです(晴明)
中宮様は出家してもなお帝を思いのままに操られるしたたかなお方(倫子)
息子を中宮に奪われ(詮子)
帝は政がおろそかになられるほど中宮様の色香に骨抜きにされておられますよ(倫子)
ひょっこり中宮様が亡くなったりしたら?中宮様は帝より4つもお年が上でしょ。今は首ったけでもそのうちお飽きになるんじゃない?(穆子)
(出家してるとは思えぬゲスオブゲス発言!ちなみにあんたの娘も夫より2つ上なんだけど2つはセーフで4つはダメってか?)帝は傾国の中宮にお心をたぶらかされておられますゆえ(実資)
一条天皇はこの正月、事もあろうに中宮を秘密裏に内裏に呼び寄せた(ナレ)
(ナレーションは事実だけ言え!「事もあろうに」とかお気持ち混ぜんな!)中宮様の邪気を払いのけ(倫子)
中宮側に邪魔立てされるやもしれぬ(公任)
(お前〜〜〜この前は笛披露して媚びまくってたろうが!)
2)ふざけんな
これ以上帝のわがままを許すわけにはいかぬ(道長)
私を殺してからにしてくださいませ(倫子)
(また武士言葉か?)姉上はぼんやり者ゆえ婿も来ないのですね(田鶴/頼通)
(子供って周りが言ってること聞いて言うよな…)(晴明に定子様ご懐妊を告げられ)なんと!(道長)
(あんた前は手引きしてたじゃん!その時脩子様が…)呪詛いたしますか?(晴明)
(そんな、お箸お付けしますか?みたいなトーンで)左大臣は己のために生きておらぬ(公任)
(はぁ?「望月」の歌をどう説明するんだ?)
その4:ツッコミどころ数々
義子や元子との交流をプッシュしてた道長がなぜ急に自分の幼い娘の入内を申請してきたか道長側の理屈は描かれてるけど、主上がどう受け止めてるのか描かれないのに「そなたの働きに報いて娘の入内を許す」え、なんで???となった。
ガイド本には行成が「中宮様以外の女御様方をまんべんなくめでられ(!)1日でも早く皇子様を」っていうセリフがあるので新たに女御を入内させる理由がわかるんだけど、ドラマではそのシーンがなかったし、主上は「我が皇子は中宮が産むことを望む」としか言ってない。
なのになんで彰子入内OK?となるわけで。
後のシーンで定子様が入内を受け入れた主上の考えを伊周に説明してるけど。
まひろと宣孝の痴話喧嘩やる尺あったらこっちをだな…。
(でも主役夫婦だからあれは仕方ないか。。)詮子に「身を切れ」と言われてたけど、道長は全然「身」切ってないじゃん。
犠牲になったのは彰子で、道長は全部人に言われて仕方なくやってるだけ。
だけど政治の頂点に達し、実質の最高権力者になるのは道長。この後の妍子や威子の入内はどういう言い訳する気なんだ?
その時までにリアル道長にシフトするのか?
妍子の時は今回と同じ理由が使えそうだけど(三条と娍子を引き離すため)威子ではそうはいかないぞ。
9歳年下の甥のたった一人の后として入内させたんだから。詮子。兼家ガー、帝ガー、兄(道隆)ガーって被害者面して愚痴ってたけど、兼家と円融帝に当今の母にしてもらい、道隆に女院第一号にしてもらい、主上にも大事にされてきたじゃん。
定子様に対する態度前々回とずいぶん違うし。
定子様を語る主上の笑顔見て改心したんじゃなかったのかよ。彰子の描き方、なんなのアレ。ちょっとひどくない。
とてもじゃないが「手塩にかけて育てた」娘には見えない。
たぶん後半、主上と相思相愛(設定)になってからの変貌ぶりを際立たせるためなんだろうけど、それにしても極端すぎる。不憫。脩子様の時もだし、このドラマで史実を言うのは無駄なんだけど、裳着前は「大姫」その後「彰子と名付けられた」とかにしてほしかった。
長徳4年10/1日食と地震で始まったけど、この年の5〜7月、疫病(赤斑瘡=麻疹)大流行だったんだけど、都の民には道長の「救い小屋」があるから心強かっただろうな!(棒)
今回、道長は部下(恒方)にインフラ整備のことしか指示してないよね。
天災で孤児になった人への炊き出し小屋とか作らないの?
まひろが自費でやってるよ!
ソウルメイトだけあって思考回路似てるね!結局、天文密奏から彰子入内まで全部晴明に操られてる朝廷、大丈夫か?
ラスト。石山寺の人、クレーム入れていいんじゃない。
キラキラエフェクトと共に逆光で入ってきた道長に大笑いしたわ。
わざとベタな演出で笑わせようとしたんだよね?
(今回の演出、黛さんだった…)
開いた扉と✨見えた時点でわかったもん。
予告がまたキツそうな内容だった。
というか「大河」の看板下げてあんな下劣な展開、いいの?
「大胆な解釈・描写」の域とっくに超えてると思うけど、本人はドヤ顔なんだろうなぁ…勘違いも甚だしい。
【今日の行成】
彰子入内を説得したのは確かに行成だけど、このドラマの行成はまるっきり道長の意を汲んでその意向に沿うよう主上を誘導した情報操作のスパイ野郎じゃん。
主上と道長の間に入った苦悩とか全然ないじゃん。
「中宮様へのご執着はなかなか…」まで言う。
道長に褒められて嬉しそうだったな!
主上が入内了承した時の驚きの顔になんかムカついた(パイプオルガンも)w
これ、敦康の時また見せられんのか。。
そういえば、裳着の儀の後の宴会で四納言初揃いしてたな。
行成・俊賢隣同士だけど行成は背からのショット。
俊賢、行成に「ね!」のアクションしてた!
(NHK+で0.75スロー再生で確認したオタク)
俊「帝の父になられるかもしれませぬし(ね!)」この顔が良かったw
でも記念すべき初四納言・初俊行場面だったのにイラついてて喜びも半減だった。
どうしてくれる。
そうそう、実はこの回が長徳4年10月から始まるというので、前もって準備してた記事があったのだ。
上にも書いたけど、特に5〜7月、疫病(赤斑瘡=麻疹)が大流行の時の話。
* * * * * * *
「権記」7月に行成がお見舞いに行った先が記録されている。
・4日…公季の子(実成、如源)、藤原永頼(実資の母方叔父)、源 成信他
・9日…源 重光・則理・伊周(重光の女婿)※重光は10日死去
この月、主上も罹患されたようだけど(日本紀略)権記、小右記に記述なし。
行成も7/12発病。あれだけお見舞いに行けば「貰う」よね。
15日にはあの大江匡衡を招いて蔵人頭・左中弁の辞表作成の依頼までしている(自著すらできず人に書かせるほど衰弱)。
行成の病状は一進一退を繰り返すが、18日には何とか回復。
26日には勅使が訪れ、先日の辞表を却下。
この時勅使が伝えた主上の言葉がちょっとひどい。
「治ったんならさっさと出仕しろ(意訳)」
実際に職務に復帰したのは8/14になってからで、独りで乗車する体力もなく介添人付きだった。
この日の権記からは主上が行成の参内を急がせたのには訳があるように思える。実はこの日、道長が(また)上表をしている。
行成は書いていないが、彰子入内に首を縦に振らない主上への「辞める辞める詐欺」だった可能性あり。
主上は行成ダウン中のいろいろを一刻も早く話したくて急かしたのかも。
以下は病の真っ最中に見た夢。
(「惟弘に枕膝(膝枕)」を書きたいがためだけに下記引用)
第27回 宿縁の命
来週は休止。ほっとした。なんで都知事選で休止?と思ってたけど。
「エー!このタイミングで休止〜?」てなポストも散見されたが、自分としては休止上等。
次回、もうタイトルからして紫式部ファンにも物議醸しそうな内容だし、2週続けてこれじゃさすがにキツい。
とりあえずかなり危険水域に達した視聴継続の意志を回復するためにはクールダウン期間がありがたい。
とうとう6千字目前という過去最長記録してしまった…
長文乱文にもかかわらず読んでいただきありがとうございました!
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