マガジンのカバー画像

形損ないの詩(ナリソコナイノウタ)

7
歌詞として書いたんだけど、どうにも音が浮かばなくて今のところ詩になっちゃってるやつの置き場。リリックと思ったらこんなの書くよって名刺でもある。って言いつつ、ちゃんと歌にしたやつも…
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事
DawN

DawN

昔、無料のやっすい音楽ソフトで作ったことがある。でもとても聴けるようなものではなく、作り直したいのだがまだ手をつけられずにいる。自分の中でとても好きな歌詞だと思う。夜明け、という意味のタイトルだ。

こんな夜が訪れるなんて思わなかった。
「嘘みたいね。」
ああ、透き通る闇の濃さ黒さ、行き辛さ。
聞こえてる吐息の音だけを拾う「今」を、ぼくは、わたしは、なんと呼ぼう?
時間も名前も、意味がない。
日が

もっとみる
《帰らなくちゃ》 Home Alone

《帰らなくちゃ》 Home Alone

初めてコード進行というものを覚えて理論的に作った。やっすいソフトのデータなので音源化はしていない。でも、印象に深く残っている。メロディと言葉の関係性を意識して編む作業は、存外に楽しかった。今作り直してやってみたい曲の一つ。です。

帰らぬ人を待ちつづけても
しずくは空を去らずに落ちゆく
冷めた空気がどうかあなたに
肌を思い出させることを祈ろう

「帰らなくちゃ
君の待つ家に
ねえ宵闇が来る前に

もっとみる
《夜の窓》 Forever pitch black

《夜の窓》 Forever pitch black

これは本当に辛かった頃の自分を、少し時間の経った後で客観的にスケッチしようとしたものである。やりすぎて真っ暗になった印象。でもこれもまた俺の通ってきた道。恥ずかしいけれど載せておきます。

楽しくさせないよ、あなたの声が。
覚えたまんまの言葉に溺れて、生きてゆくしかないことに気付く。そんな憂鬱な気持ちに吊るされて……。

外は一つも音を立てぬ闇に包まれながら、この部屋を浮かしていくのだ

もっとみる
《泣き手紙》Unreliable grudge

《泣き手紙》Unreliable grudge

情念こもる怖い歌が描きたかった。中森明菜、中島みゆき、椎名林檎…そのあたりが歌うイメージで。これもメロディはあるけれど、未だ形にならない。ナリソコナイノウタ。ちなみに途中のカギカッコ内は、間奏でリーディングしたかったの。手紙を読み上げるみたいに。男の俺が歌う歌ではないだろうな。

あなた宛て
住所不明、切手無し
封筒に入れたままで
丸める

しびれてく右ほほ

もっとみる
おくるうた

おくるうた

なんて言えばいいのかな
ああ、いやあ、うんと
そうね

世界が塗り替えられた気分?
クサいか
塗りかけのキャンバスを
取り替えられた気分
そう、そんな感じ

そこには空
ただ空があるだけ

好きです
あなたがくれたもの
まだ残っています
体を洗うのに
まだ手を使っています
なんでもないようで
一言一言が
よく刺さりました
いつかそれが
心臓に届いて
終わることもわかっていました

そよ風もない

もっとみる
反省会(self hate)

反省会(self hate)

ごめんなさいもありがとうも
上手く使えなかった
刺したあとで
刺さないでなんて
おこがましすぎて無理よりの無理
死んだらグッバイ

オルタネイティブ
1弦の限界
ピロピロ鳴っては返す波のように
バカらしいな
感覚で言葉を繋いでる
されど猿にはなれず
いまだに人里をウロウロ

汗臭い朝帰り
ロックオンした布団までは20キロ
刺さんねえよってセリフが刺さった
悪意のないトゲは薔薇のよう

ごめんなさい

もっとみる
皮肉屋だったあの子は

皮肉屋だったあの子は

皮肉屋だったあの子は
真っ黒い歌が大好きで
でもよく月が冷えた夜に
ボソッとつぶやいてた

「自分をね、なぐさめるための
歌を知らないの」
すぐそのあとにつづいたお得意の皮肉が
よりいっそうそれを
彼女の本音らしくさせていた

だから
ららら
歌うだけ
夜の遠吠え
朝の煙り
されど
ららら
すべての傷を隠す人たちへ
ほんのすこしの手あて

怠け屋だったあの子は
まったく遊んでばかりいた
でも家が鎖

もっとみる