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ゴジラがアカデミー最優秀視覚効果賞を受賞!

 こんな瞬間が来るとは……
 本当に、本当におめでとうございます!!

 正直、どうなるかと。最有力と評されてても、土壇場で逆転だってありえたわけですから。もう朝から緊張感が高まり、午前の仕事は全く落ち着きませんでした。そして午前の休憩時、恐る恐るネットを開くと……

 獲った……オスカー!


 嬉しい、と同時に胸を撫で下ろしました。本当に良かったです。
 なお、昼休み時に改めてスマホを見ると、家族からLINEで「おめでとう!」「よかったね」と。こういう身内でよかった。

 何より、最優秀「視覚効果賞」てのがまた。特撮映画好きとしてこんなに嬉しいことはない。もちろん作り方は昔の「特撮」とは違いますが、その延長線上にあるものだと思います。
 海外ではSFXと呼ばれていた技術が、いつしかVFXへと名を変えてから結構な年月が経ったように思えます。日本もその道へ歩んでいきましが、元々桁外れのバジェットを投入するハリウッドは進化の度合いが凄まじかった。旧来からある技術との併用もやはり上手い。
 日本でもVFXは確かに進化してきたけど、どうなんだろうと。金をかけるにも限度はあるだろうし、ハリウッドみたいなことを日本が出来るのだろうか。日本のVFXは、そして特撮はどうなるんだろう、と。

 そこへ、この快挙です。二ヶ月くらい前に書いてたことが、まさかその通りになるなんて。

 本編に対する評価も含めて、視覚効果賞ノミネートという栄誉を、そしてオスカー獲得ということもありえるのでは? と思えてならないのです。

 本当にそうなったよ、二ヶ月前の俺! ほんの少しでも信じてよかった。

 さて『ゴジラ -1.0』の製作費はハリウッドよりも断然安く、にもかかわらずノミネート、さらにはオスカー獲得と大きな話題になってます。一方で「『製作費が安いことを称賛される』のはいいことではない」という意見も聞かれます。すなわち「金をかけなくても良い映像は取れる」と思われてしまう「悪い流れ」になるのを危惧しているのです。非常に分かります。

 ただ「ハリウッドよりも安い予算であの映像を作ったからこそ、米国で評価された」という論調で語られてる方がいて、それは因果関係というか順序が違うと思います。まず作品そのものが評価されてて、映像も凄いという話になり、そこから予算の話が出てきて「じゃあなおさら凄い」てな流れだったはず。
 かつて日本で『カメラを止めるな!』が大ヒットを飛ばした際も「製作費はたったの300万円」という部分が取り上げられましたけど、まず作品の評価ありきで、それが口コミで広まったからこそ話題を読んでいた。それと同じです。低予算なのにこんな面白い映画があるぞ、では無かったはず。そこを取り違えてはいけないでしょう。

 しかし「この予算でこれだけの映像を作れたのだから~」という流れになるのは嫌だ、という危惧はごもっとも。『カメラを~』の時も同様の懸念を抱く方がいて、SNSでもかなり共感されてたと思います。
 山崎貴監督もそういった懸念はよく理解されてます。インタビューの際にも具体的な予算の話を出さないのは「またそれで作ってくれ、と言われるだろうから」。またある時は「東宝の方も来てるのでアレですが……皆さんの声が集まれば次はもっと出してくれるかもしれませんね」とコメントし、会場から拍手喝采を浴びる一幕もありました。

「日本の映画が海外でもある程度興行していければ、映画の環境は変わっていくと思いますし、僕らで変えていかなきゃならないんじゃないかな、という風に思っています」

 その挑戦と冒険は始まったばかり。これがスタートなんです。
 自分は応援します。

 そして改めて、本当におめでとうございます。

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