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高校生クイズ2024・感想:番組もそうだが、SixTONESへの好感度が凄く上がった件

 去年の高校生クイズを視聴後、こんな記事を書いた。

 努力を重視してガチ勝負なのは分かったが、クイズの内容は一昔前の「ちの甲子園」とさして変わらなかったため、もっとミーハーで気軽に触れられる番組であって欲しかった……というのが、当時抱いた感想である。

 さて今回は? と思って観始めたら、かなり今風に原点回帰をしていた。

 まず、どの学校にもきちんと注目していた点が良い。クイズはほぼ未経験なれど運で勝ち上がってきたとか、クセの強いメンバーがいるなど、チームや個人の持つ特色や個性を紹介しつつ番組を進行していた。雰囲気も実に楽しそうで、一時期に「知の甲子園」化した時には無い、何とも和気藹々とした演出であり、個人的には懐かしさすらある。

 そして、各ラウンドで勝抜・敗退といった結果が出ると、喜びを爆発させたり、一方で悔しがり悲しむ者たちが現れる。そうすると、どのチームにも一つのドラマが産まれる。誰かが主役ではなく全員が主役だ、という雰囲気にしていたのは好感が持てた。

 何年か前(コロナ禍以前くらい)までは「狭き門を勝ち上がってきた代表校による頂上決戦!」の様相を呈しており、クイズへのハードルを上げすぎてて「そうじゃないだろう」と長らく思い続けていたが、これはクイズを嗜んでいない人たち、あるいはこれから知るという人達も観てて楽しく、かつ憧れを持てるような感じになっていたと思う。なので良評価。

 そして出題されるクイズ自体も、鉄板のクイズ知識とミーハーさをしっかり押さえていた。これも原点回帰的である。「日本三大清流」や「人工雪を始めて作った人」は完全にクイズ知識だが、そこから「Q:TikTokなどで流行した『BBBBダンス』。この『BBBB』が指す楽曲は何?」というトレンドもしっかり出題。鉄板とミーハーの匙加減は取れていただろう。

 難易度も絶妙で、とりわけ小田原城での◯✕ドロンコクイズは「いい感じに迷う」あたりを突いてきた。
「Q:『隣の芝生は青く見える』と同じ意味のことわざで『隣の家の飯は美味い』という言葉もある。◯か✕か?」→正解:◯。意味はそのまま
「Q:自家用車をパトカーと同じ白黒の配色で塗るのは法律で禁止されている。◯か✕か?」→正解:✕。ただ塗るだけなら問題はない。ただしその状態でパトランプを点けて公道を走行すると法律違反

 この「いい感じに迷う」が効いたのか、◯✕ドロンコクイズは予想外の泥沼状態に。サドンデスでも決着が付かず、最後はジャンケン勝負、ってウルトラクイズの成田空港かよ! てな気分だった。参加者の体験談によると、収録当日は炎天下での撮影だったため、屋外での企画とはいえ長時間やるのは流石によくない……とのことからやむなくこのような決着になったのだとか。ラウンド終了後の涙や喜びは印象深かったので、彼等も本当はクイズでカタを付けたかっただろう、という想いがヒシヒシと伝わってきた。

 そして……もう一つ良かったと思えるのが、
 パーソナリティのSixTONESだった。

 これまでのゲストパーソナリティは、ともすれば「ひな壇での登場」くらいだった。番組進行も、最初のラウンドこそ参加者達と合えども、後はスタジオ収録で大会の映像を観て、そのリアクションをインサートしながら……というのが多かった。
 しかしSixTONESはそうではなかった。メンバー全員ではないものの、各ラウンドで事の成り行きを見守り、その激動ぶりに感動していた。そして、参加者全員に寄り添っていたのだ。上に引用したのは先の◯✕ドロンコクイズ終了後の様子だが、番組内では泥沼側に落ちてしまった参加者に、まずペットボトルの水をかけてあげる場面もあった。凄くフォローが効いている。

 そして成績如何にかかわらず各チームに声をかけ、時にエールを送り、時に励ます。そんな様子を見ていたら、いつの間にか彼等・SixTONESへの好感度もアップしていた。

 それを踏まえて思う。翌年の大会もぜひともこの調子で、このトーンで開催して欲しい。もちろんSixTONESも一緒で、だ。それくらい良かった。

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