下仁田ネギは記録的不作、昨夏の猛暑が憎い……!
今シーズンは下仁田ネギが不作だとのこと。
原因は、昨夏の記録的猛暑です。
下仁田ネギは暑さが苦手で、寒い土地だからこそ育つもの。ところが今シーズンに関しては暑すぎたうえに雨も少なかった(雷雨すら来なかった)こともあり、地面が冷める時間すら無い。おまけに下仁田町は盆地のような地形なので、熱の逃げ場が無いんですね。人間にとって酷な天候は下仁田ネギも同じでした。
で、先日の旅行ではどれだけ不作だったかを現地でも体感しました。すき焼きにはちゃんと入ってたんですが、その前に先の「道の駅しもにた」にも寄ったんですね。
そうしたら、ネギが全くない。下仁田なのに!
値段を掲げた看板だけはあるけど、肝心のネギがまるで見当たりません。こりゃ余程の事態だ、と一同で思ったものです。
なお、この旅の目的はグルメと温泉……ではあるものの、友人によると
「食材の買い出し」
がメインとのこと。つまり買い出しの道中で美味しいものを食べ、温泉も楽しむ。この時期は必ず大和芋と下仁田ネギを群馬まで買いに来た、にもかかわらずそのネギが無い。
とりあえず味わえたからいいか、と少々諦めムードになっていたところ、
「あ、あった!!」
同行の仲間が叫びました。
とある道沿いにあった農園の直売所に、下仁田ネギが鎮座しているではないですか。
「ネギだ、ネギ!」
「あったよ~」
「とうとう見つけたよ~」
「諦めなくてよかったなぁ」
誰かいるかな? と思っていると、我々一行に気付いたのかここの御主人がひょいと姿を現せました。
「ちょっと待ってね、今から束ねてくるから」
ネギというと、先へ行くほど鮮やかな緑青になっているのが普通ですけど、ここの御主人曰く「本当の下仁田ネギはそうじゃない」「今の季節なら、先っぽが枯れているように見えるのが本当に美味しい下仁田ネギ」なんだと。そして不作の件についても触れ、あの猛暑には非常に苦労したそうです。解禁の時期(11月)になっても満足の行くネギが育たなかったとか。そういえば秋はどこいった? みたいな天気でしたからねぇ。
保管してあったネギの中から良い感じのを取り出し、皮を剝いてくれます。それを何本かまとめて束ねて最後にドンドン、と。
……ん、ドンドン?
ちょっと待って、ネギってこんな音するの?
今さっき、白菜みたいな音しませんでした?
個人的にはそこに凄く驚きました。それだけ「詰まっている」ことの証でしょう。
下仁田ネギ、ひと束500円。安い!
改めて、御主人にお礼を言って直売所を後にしました。
「いやぁ、良かった!」
「買い出し大成功」
「たまたま走ってた道にこんなトコがあるとはねぇ」
来年もここで買おうか、てな話もしましたが、その前に今年の夏はどんな天気になるやら。クソ暑いのはご勘弁願いたい。
いくら夏とてあんなでは、自分にとっても、ネギにとっても良くない!
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