AV題名考案ゲーム『珍卍』のエロさと奥深さ。
昨年秋に書いたとある「つぶやき」に、今でもちょくちょく閲覧履歴が残っている。かつてボードゲーム『珍卍』をプレイした後の感想です。
Twitterはともかく、noteのタグで「珍卍」が付いているのは現時点(2022/01/23)でこのつぶやきだけのようです。
ならば……
※ 以下の文章及び画像の一部には大人向けな内容も含まれます。「珍卍」の素晴らしさをより多くの方に知ってもらうためです。ご了承下さい。
そもそも『珍卍』とは?
簡単に説明すると、
「単語が書かれた手札を組み合わせて、テーマに沿ったAVタイトルを作る」
という大喜利系ゲームです。
「スケベなフレーズを考えればいいんでしょ? 簡単じゃん!」と思ったそこの貴方、甘い! そんな単純な遊びではありません。
ゲーム開始時に各プレイヤーは「単語カード10枚(8枚?)」と「フリーワードカード」を所持していますが、
・一度に出せる単語カードは3枚まで
・そのうち手札となる「単語カード」10枚(8枚?)のうち2枚を必ず使う
・「フリーワード」カードも必ず使う。ただし文字数は四文字まで
つまり
「自分の手札(単語カード)2枚」+「四文字以内のフリーワード」
という縛りがあるんですね。
加えて「テーマダイス」なるものがあります。その出目には
「定番」「ネタ」「マニア」etc...
といったお題(テーマ)が書かれていて、それに沿ったモノを考えなくてはなりません。一例を挙げましょう。確かテーマは「定番」だった、はず……(※本人・作)
……これを定番と思うかは個人の判断におまかせします。でもココが重要なんです。
そして、プレイヤー全員が考案した題名を一通り発表した後、
「よりテーマに相応しく、共感できた(面白い)モノ」
を決めます。つまりは人気投票ですね。これを人数に応じて何ラウンドか行い、最終的に一番得票を集めた人が勝利です。プレイ人数は3~6名とあるので、3人であれば2ターン、6人フルで遊ぶなら1人1回ずつテーマダイスを振って遊ぶとプレイ時間的にも丁度いいでしょう(30分程度)。
エロスを真面目に考えて、遊べ!
この『珍卍』のポイントは「手札の制限」「テーマ」そして「人気投票」です。
まず、エロスを感じさせ、既に題名にも用いられていそうな単語の手札を持っていても、それをどう組み合わせればいいかで迷うでしょう。組み合わせは無限でも「内容がきちんと伝わるAVの題名」を作るのにはかなり頭を使います。
そこに「テーマ」と「フリーワード」の要素が加わります。フリーワードは出せる手札のうち1枚目、2枚目、3枚目のどこに使っても構いませんが、四文字までしか書けません。頭に付けてテーマに沿わせるか、それともエロいワード2個を上手く結びつけるか、オチの一言として使うか……
たかが四文字、されど四文字。そしてテーマ。自由度を高めているようで、実はかなりの縛りともなるくせ者要素なのです。
アレコレ考えているうちに、頭の中はこうなっているでしょう。
(この単語からどうやってネタに走ればいいんだ……?)
(マニアって、どのジャンルを指すんだろう……?)
(定番といっても、自分だけの好みかもしれないぞ……)
(うーん、いい単語が浮かんだけど、趣味がバレるかも……)
そうこうしているうちに、気付くはずです。
エロスで他人を楽しませるのが、かくも難しいことに。
自分、そして他人の考えるエロスから、個性が見えてくることに。
何よりエロスを真面目に考えることの、面白さに。
ゲームだから、エロだからといってふざけてはいけません。真面目に考えるからこそ、他人から共感される、面白いと言われるようなエロスを産み出せるのだと思います。何より、エロスにもセンスが必要なのだと気付かされるのです。そして己のエロス感覚としっかり向き合いながら
「どうだ、これが自分の考えるエロスだ!」
と遊べるような懐の深さを、いつでも持っていたいと思うのです。
……ちなみに自分が『珍卍』を初体験した際にはフル参加の6人プレイでしたが、最終的に自分が一番の得票数を集めて勝利を飾ることが出来ました。嬉しい(?)限りです。
ただ一緒に遊んだボドゲ仲間の方から一言、
「アンタ、ガチすぎるよ!(苦笑)」
と。そうかなぁ? 確かに「お題:マニア」でめでたく満票貰えたネタがあるんですが……
濃すぎたか。
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