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最新戦法の事情【振り飛車編】(2021年4・5月合併号 豪華版)

どうも、あらきっぺです。

タイトルに記載されている通り、振り飛車の将棋の最新型を解説したいと思います。

なお、当記事の注意事項は、こちらをご覧くださいませ。

前回の内容は、こちらをどうぞ。


最新戦法の事情 振り飛車編
(2021.3/1~4/30)

調査対象局は111局。それでは、戦型ごとに掘り下げて行きましょう。


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◆先手中飛車◆
~端角を警戒せよ!~


18局出現。出現率は16.2%。このところ増加傾向にあり、先手振り飛車の主力と言える存在ですね。

先手中飛車の支持が高まっている背景には、後手超速に対して十分に対抗できると考えられているからです。以前の振り飛車は基本図の形になることを嫌い、この局面にならないようにあれこれ苦心していました。

けれども、最近は互角以上の戦いを挑めることが分かってきたので、堂々と立ち向かうようになっています。(基本図)

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この戦型はお互いに誘導したい形があり、振り飛車はX図を、居飛車はY図を目指して駒組みを進めます。

なぜ、これらが理想なのかという理由につきましては、以下の記事をご参照くださいませ。


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さて、ここからは複数の道がありますが、代表的な変化の一つに△5二金右▲4六歩△8六歩▲同角△4四銀▲5四歩△同歩▲同飛という進行が挙げられます。

少し長めの手順ですが、基本図から居飛車が△5二金右と上がれば、ここまでは定跡化されている進行ですね。(第1図)

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後手は8筋の歩を突き捨てており、5筋の歩も交換されています。現状は何も戦果を上げていないので、このまま局面を収める訳にはいきません。

良さを求めるなら、△5五歩が一案でしょう。こうすれば△5三金から飛車を詰ます手が約束されるので、居飛車は労せず優位を掴めるように思えます。

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けれども、そこまで話は甘くありません。ここで居飛車は△5五歩を打つと、むしろ相手の攻めを呼び込み危険な意味があるのです。詳しい解説は、以下の記事をご覧いただければ幸いです。

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そういった事情があるので、居飛車はここで一捻りします。具体的には△1三角が面白いアイデア。これが新たな問題提起ですね。(途中図)

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