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最新戦法の事情 【居飛車編】(2020年12月号 豪華版)

どうも、あらきっぺです。

タイトルに記載している通り、相居飛車の将棋から最新戦法の事情を分析したいと思います。

なお、当記事の注意事項については、こちらをご覧くださいませ。

前回の記事は、こちらからどうぞ。


最新戦法の事情 居飛車編
(2020.11/1~11/30)

調査対象局は92局。それでは、戦型ごとに見て行きましょう。


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◆角換わり◆
~お互いに力が出せるフィールド~


24局出現。出現率は22.1%→26.1%と増加しました。これは後述しますが、相掛かりの採用数が減少していることと相関があるように思われます。

角換わりにおいて、基本的に先手は以下の三つの作戦のどれかを選ぶことになります。

1ポイント

この中で最も王道なのは(1)の腰掛け銀ですが、現環境では綺麗に打開することが容易ではなく、リードを奪うことが難しくなっています。なので、昨今の主流は専ら(3)の桂ポン作戦です。事実、11月の角換わりでは、これを志向する将棋が一番多かったですね。(9局)

なお、桂ポン作戦とは、こういった要領で速攻する作戦のことです。(参考図)

00居飛車

現環境において、先手はこの局面に誘導できれば満足です。ぱっと見は攻めが軽いようですが、存分に攻めが続くので腰掛け銀のように打開に困ることはありません。

00居飛車

ただし、この作戦は後手に△9三歩型で駒組みを進められたときに、仕掛けが上手くいくかどうか際どいという背景があります。詳しい内容は、以下の記事をどうぞ。参考になれば幸いです。

つまり、現環境は腰掛け銀も桂ポンも後手の対策がなされており、先手は大変なところがあるのです。では、(2)の早繰り銀はどういった環境なのでしょうか。今回は、これをテーマに掘り下げて行きましょう。(第1図)

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