小川哲「地図と拳」
行きつけと書いたら怒られるかもしれないけど、週1・2回は必ずランチで訪れるイタリアンのお店があって、そこの奥様とおすすめ本を貸し借りしている。
この本はその奥様に借りた本。
言わずと知れた直木賞受賞作。
日露戦争から第二次世界大戦まで、かつて中国にあった満州。様々な人種、階級、立場、しがらみ、そして趣味嗜好の者が集まるこの土地で、それぞれの正義や思惑、対義を貫こうとする。
歴史の中ではほぼ無名の人たちだが、良くも悪くもキャラクターが立っていて飽きさせない。
600ページのボリュームが頼もしく感じたよ。
ここまですごいものを読んでしまうと、他の著作も気になるところだけど、前述の奥様曰く「そうでもない」らしい。そうなのか。
じゃあとりあえず、次回作に期待だな。