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未来ではみんな神様になっている 書評:未来の神様図鑑

本書は現代と未来を肯定した書なのだ。

主人公の宇陀津野(35)はギャルと徳川家康に導かれて3023年の未来の日本に行くのだ。そこでは現代の色々なヒトから果てはSNSのバズまで神様として祀られていたのだ(ちなみにバズは奇跡再生神と呼ぶ)。その神様たちは未来でありながらどことなく懐かしい優れてポップなイラストの姿をしており親近感が湧くのだ(世代によってはビックリマンシールを思い出すのだ)。

詩人ウィリアム・ブレイクは「古代の詩人たちは知覚できるあらゆるものに神々、すなわち精霊の生命を吹き込んだ」(『天国と地獄の結婚』)と述べているのだ。著者は現代の日本のあらゆるものに神様のいのちを吹き込んだ(あらゆるものが神様であると気付かせた)詩人なのだ。
※神様紹介の後の各地の神話のエピソードを盛り込んだ豆知識も楽しいのだ。

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