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朝といえば
今目の前で起こっていること。それをこなしながら、ここに至るまでの道筋を思い出す。たとえそれがどれだけバカげたことであっても、現実世界では起こりえない事であったとしても、瞼を通過した太陽のオレンジ色に邪魔されながらそれを頭の中で繰り返す。映像として何度も、何度でも。
毎朝、目を開ける前にワタシは夢の中で活動しながら夢の内容を思い返す。布団にくるまれながら、ふわふわと夢見心地になりながらの至福の時間。
一時期は『夢日記』として夢の内容をメモ帳に事細かに残していたこともあったけど、夢日記について調べてみたところロクなことにならない未来しかなさそうだったので、文字として残すことはやめた。
それでも2・3日は夢の内容を覚えているので、次の日のうつらうつらしている時に昨日の夢の続きを見たり、昨日嫌な展開になった部分にテコ入れをして、いい着地点へと導いてみたり。
夢の再構築。これがここ数年の朝のルーティーンかもしれない。
基本的にワタシは朝という時間帯が物凄くニガテだ。
朝よりも夜の方が作業効率は二倍くらいいいし、早起きするとなぜか午前中ずっとお腹が下るというオマケがつくのも朝のニガテさに拍車をかけているのだとも思う。
子を産んでからは小さな物音でもぱっちりと目覚め、瞬時に身体が動くようにはなったものの、早起きによる腹痛オプションは無くなってはいない。
なぜだ。なぜなのだ。
この世で一番堪えられない腹痛オプションがなくならないだなんて。
ワタシはお腹が痛いのを我慢するくらいなら骨折した方がマシだとずっと思っている。
それくらい腹痛が嫌い。無理。耐えられない。でも、もし骨折したとしても、骨折が治るまでの期間に腹痛が起きる可能性の方が大きい。だから骨折も遠慮しているのだけれど。
そもそも寝つくのが下手くそ。かつ、ロングスリーパー。そして夜型のワタシにとって朝は鬼門なのだ。
早朝の散歩に出かけると、朝独特のエネルギーを放つ草木の生き生きとしたニオイに落ち着かない気持ちになるのも、朝のせい。
歯を磨きたいタイミングで家人が制汗スプレーを振りまくり、しばらく洗面所に入れなくなるのも、朝のせい。
日替わりで知らないオッサンが競い合ってくるのに負けないように、すました顔をしながら必死に競歩バリのスピードで駅まで歩かなくてはいけなくなるのも、朝のせい。
あれもこれもそう。
全部朝のせい。
朝なんて来なければいいのに。
そんなことを考えながら朝を迎えるのが、本当のワタシのルーティーンかもしれない。
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