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「あの人が嫌い」と言うことは。。。?
こんにちは、こんばんは、Mariaです。
さて今日のテーマは、
「人を嫌うということ」について経験したエピソードをお伝えします。
○ もうすでに嫌われているのです。。
10代の学生を教えていた20年余り、何度言った言葉か、というほど多用したセリフがあります。
それは、
頭の中が悩みでいっぱいで、みんなどこか自分と違っていて、意に反したことを強いられて、家庭も学校でも面白いことがない
多感な子供達に、その感情をぶつけられ
もう先生大っ嫌い、みんなそう言ってるよ!
なんてことを力任せに言われる時、
はん!そんなこと知ってるよー!
そうやって、人に嫌いという人はすでに人に嫌われてるんだよ。
と応えました。
え?ひどい?先生のくせに生徒に心ないアドバイスって思いますか?
たしかに文字だけを見れば、かなりひどい教師だ、といわれるかもしれません。
でも、これは非常に基本的な倫理の法則なのです。
○ 子供の目覚めと大人の役目
子供たちは大人、特に教師に対してはやり返してこないサンドバッグのような扱いをすることがあります。日々いろんな葛藤がある生徒たちは、生身の人間でストレスの発散をしたい衝動に駆られることもあるのです。
この年代までに起こす、生徒たちが相手にダメージを与える行為や言動は「力のアピール」の一つです。
その方法はさまざまで、授業内容を辛辣に指摘してみようとしたり、失敗やミスを大袈裟に揶揄したりするのも同様です。と、同時に自分には相手にないアイデアや力がある、という表現でマウンティングのトレーニングをするのです。
これらは人から学べる時期にはとても大事なことで、社会性や人との違いを学ぶ機会を得ることになります。
自分の行動を否定され諭されることは、彼らにしては不快なことです。しかも、自分の味方のはずの教師からとなるとこの上ない屈辱であり、いつまでも残る記憶となります。
羞恥心、プライドがエベレストよりも高いこの時期に言われるにはショックや引きずるダメージは大きいです、確かに。
言われた瞬間、泣きそうになる子もいます。
しかし、ここで教師は怯めないのです。これは教師の、大人の指導だからです。
○ 心の怒りを鎮めるために
先生嫌い!は感情の炎上です。だから、それ以上の勢いを持って消火する必要があります。ですから、敢えて予定概念をくつがえすことを言います。
そうです、あなたも嫌われてるんだよ、というのはことのきっかけでしかありません。
その後、本人が二の句に窮しているところで私はこう続けました。
その分、あなたを好きな人もいる。嫌いな人を見つめてムカつくより、好きな人を探しなさいな。
「無理して私を好きになる必要はない」ことも含めていますがw、人に嫌われる人、嫌いな人に注視せず、彼らを好きでいてくれる家族や友達の思いやりに目を向けてほしい、と願いつつ伝えました。
○ 繰り返し考えながら慣れていく
もちろん、一回ニ回じゃ理解しません。誤解も生じます。実際何度か、親御さんからの苦情も受けました。でも、私は謝罪はしませんでした。ことを見守って欲しい、とお願いしました。
学校生活は特別講義ではありません。私たちは毎日一緒に過ごしますから、日々の付き合い方を大切にします。そこから、彼らは私の人となりを知り、徐々に理解を示します。
これは大人の世界でも言えると思います。
○ 好きな人に目を向けて
人はなぜか嫌ってる、嫌われる要素を持つ人に注視しがちです。それは、その人が嫌われる行為ばかりをし、目立つからです。
潜在意識の中で、人が嫌う行為に魅力を感じることもあります。自分にない要素を持つ人に惹かれたり、気を惹こうとする、あの感じです。
同時に、私たちは自分を好きな人々には必要以上の注意を怠りがちです。それは、すでに獲得している安心や驕りがあるので、大切さが薄まるのです。
これを逆に考え行動すると、気持ちや日々が楽になります。
自分を嫌いな人はありのままの自分に注目してくれるどころか、いつまでも好きになってくれません。
その上、好かれようと躍起になるから悩むんです。
それより、自分に優しくしてくれ、悩みを聞いて、一緒に遊んでくれる人たちを大切にすることです。
そうして伸び伸びと自分を楽しめば、それを見てさらにあなたを好きになる人が増えるのです。
○ 優しさは優しさから学ぶ
優しくしてもらう子供は、優しさの行動を学びます。人は何をすればいい気持ちになるのかを学び、それを実行することで快楽の報酬を得ることができるのです。
嫌い、という感情は捨てる必要はないです。これは一種の防衛本能だからです。
しかし、一人嫌いな人がいたら、一人好きな人を作る。そうすれば、心の均整が取れるはずです。