中東が好きになったのは何故だろう - 初めての中東・アブダビ商談終了
中近東のオフィスアワーは
午前が、8時から13時。午後は、16時から20時だ。
13時から16時の暑い間は休もうというのだ。
3時間も昼休みがあれば、みんな家に帰って食事をして寝る。
13時からは 自宅に帰る車が増える。
昼食の時間になる前に、商談のまとめが終わった。
1. 在庫リストを待つ
2. 在庫補充のための発注数を待つ
3. クレーム対応として渡した、質問票を埋めてもらう
質問票と書いたが、For Warranteeという書面の名前だった。
念のためといって、メーカーの担当者が渡してくれたものだった。
多分、こうなる事を予測していたのだろう。
最低限埋めて欲しい箇所を伝えながら、番頭さんに説明をした。
正確には、オーナーの孫が 番頭さんを呼んで、一緒に聞けと言ったのだが。。。。
日本製でクレーム対応なんて、番頭さんは嫌な気持ちだっただろう。
返品の場に居合わせたことのない私は
伝えることにしか頭が回らなかった。
出張を重ねるうちに、返品に遭遇したが、一番多いパターンは、
購入者が、使いの者に返品をさせる。
事情を知らない使いは ポンと商品を置いて、受取の紙にサインを求める。
電話をかけたり お伺いしたりして、
どんな事が起こりましたか? 何時間お使いでしたか?
なんて聞く隙もない。
質問票は、間違いなく、商談報告としてオーナーに行く。
オーナーがどう受け止めるかなんて深く考えず、
”日本側は、逃げないので 是非ご協力下さい” と頭を下げた。
私への宿題は、カタログを送る事だった。カタログも尽きていた。
オーナーの孫とレバノン人に招待され、昼食は、ホテルのビュッフェだった。食の細い私には 助かるもてなしだった。
ホテルのテラスに出て、海を見ながら、食後のコーヒー。
リゾートで来ているなら 素晴らしい光景だ。
レバノン人はしきりに電話で話していた。
オーナーの孫は、”どうだ。これがアラブだ” と得意げな顔をしていた。
素晴らしい景色のホテルに来ている事が 嬉しそうだった。
そして、アブダビ市内をドライブに連れていってくれるという。
彼は、祖父の時代のアブダビの写真を大切にもっていて、
今の時代と比べていた。
砂漠と海しか映っていない写真はモノクロで、美しかった。
どこもかしこも変わっただろう。すごいな。としきりに言う。
砂漠には舗装された道路ができ、建物がたくさん建ち、
華やかなホテルも増え、
海も海水浴場が整っている。
そして、噴水を楽しむ公園と、エミレーツパレスを見せてくれた後、
ホテルへ送り届けてくれた。
ドライブ中の彼の目が イキイキしていた事が印象に残った。
ホテルの部屋に戻り、すぐベッドに横になった。
日本を出発してから 初めての ゆったりした時間だった。
それでも、落ち着かず、コーヒーを入れて、机に向かった。
商談レポートを書くために。
社長が心配しているだろうから、どんな風に安全な時間を過ごしたか
分かるように、商談内容以外のことも書いた。
これは しばらく続けることとなる。
大事な事。
商談時の約束は守られ、在庫リストと注文明細が送られていた。
お客からの在庫リストが届くなんて、、素晴らしい出来事だった 笑
そして、商談内容を知ったメーカーさんは、交渉する前から値引きをしてきた。なんと、クレームだらけのあのモデルが注文明細に入っていたのだ。