【桜を待って寝過ごしたうさぎ】ができるまで。
どんなお品をどのタイミングでお店に並べるか…
販売者としてはこれは本当に重要ですね。
大学生の娘が役者活動をしているのですが、某大手衣料品会社の撮影が3月にありまして、コートが必要な季節の中、半袖での撮影だったそうです。
ファッション業界は季節の取入れが、年々早まっているような気がしますから、宣伝のための準備はますます前倒しになり大変そうです。
そういった意味では、4月1日のOPENにトップバッターとしてお店に並んでもらったうさぎさん達は、少し時期外れになってしまった気もします。
3月半ばOPENを目指していましたが、それでも「桜」商品には少し遅かったかもしれません。
とはいえ、そのおかげ(?)で“寝過ごした”というお話が生まれました!
\(^O^)/
今回は、コチラ↑のうさぎさんができるまでのことをお話しします。
+++ やわらかい色合い。 +++
私の友人や、私が作るモノを以前からInstagram等で知ってくださっている方からは、本当にビックリされたのが、この優しくて柔らかな色合いでした。
いつもはわりとハッキリした色で作っているもので…。
ただ、この生地、6色しか手元にないので、その中から選ぶしかない という現状もあります。
とはいえ、やっぱり正直、自分でもビックリしています(*▽*)
ご覧いただいているパソコンやスマホの環境によって、色味が違って見えるとは思いますが、実物とカラー帳を並べて確認しながら作った色見本になります。
縫い糸には【代赭】、目のフェルトには【ベージュ】を使っています。
茶系の色になります。
桜の花、桜の若葉、桜の幹 をイメージする組み合わせです。
↓色の確認にはこちらの本を使っています。
KADOKAWA メディアファクトリー新書『カラー写真でよく分かる色の便利帳』(永田泰弘)
+++ フワフワの追求。シッポの変更。 +++
前投稿にある灰色のうさぎさんを作った時に、気になっていたシッポの作り方を変えました。
頭と同じ色の毛糸を、ニードルで刺してフェルト化していましたが、それだとどうしても固くなってしまいます。
うさぎのシッポは絶対にふんわりしていて欲しいな と思うのです。
(本物のうさぎのはどんななのかなぁ…)
毛糸をそのままボンボンにすると、小さいものを作るには限界があります。
ふと思いついたのが、毛糸のよりをほどいて、細くして使うことでした。
ばっちり上手くいきました!\(^O^)/
よりをほどくのはけっこう根気のいる作業でした。指がつりそうでした(;^_^
本来ならよりが戻ってはいけないものを、あえて戻すのですから、一筋縄ではいかないのです。
+++ デフォルメのバランスを考える。 +++
“うさぎ”とは言っているものの、リアル皆無な私のぬいぐるみです。
「想像」というよりは「妄想」の中で生まれた子達です。
その中に、現実にある“桜”を取り入れた時に、ちょっとした違和感が生まれました。
↓これはまず最初に作った桜の花。
色付けは、シュタイナー教育で使うために開発されたSTOCKMAR(シュトックマー)の蜜蝋クレヨンを使いました。
色の付け方が濃過ぎたので、ぼんやりとした感じにし、
さらに、もっと違和感を感じた葉っぱに、細かいギザギザをつけることにしました。
1㎜程度の細かいギザギザです。
つけるか迷いもしましたが、違和感を感じたものをお店に並べることはできませんね。
そうそう!桜の葉っぱって、やっぱりこうだわ!
欲をいえば葉脈もクッキリさせたいところですが、そこは省略。
ぬいぐるみじゃなくて、刺繍作品だったらつけたと思いますし、つけない方がうさぎさんのテイストには合うように思います。
まぁ…デフォルメのバランス などと書きましたが、そんな難しいことは考えておらず、実際はその時その時の感覚ですね。
でもその感覚こそが、ある種のバランスなのかな と。
+++ おまけ画像。 +++
タグ付けの現場。
できあがりまであと少しの図。
必殺仕事人飾り職人の秀にやられたみたいになっちゃって、ごめんなさい。
こんな感じで【桜を待って寝過ごしたうさぎ】は誕生しました。
春はやっぱり桜ですね。
なぜこんなに桜が人の心をとらえるのか不思議ですが、今年はいっそう、沢山の人達が桜が咲くのを心待ちにしていた春だったように思います。
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