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なぜ?の思考で未来が見える/挑戦してみてから謝ろう
こんにちは、小林です。本年もよろしくお願いします。
年が明けて、仕事で何か新しいことに着手されている方もいらっしゃるかと思います。そういった際に、例えば何かのシステム開発をしている時に、「なぜこの仕様は今まで無かったのか。」とか、「なぜ前のシステムはこのような仕様になっているのか。」等、疑問が出てくることはありませんか?今回は、このような過去に遡って「なぜ?」を深堀する思考が実はとても大事だということについてお話しさせていただきます。
コンピューター業界の過去を遡り、産業ロボット業界の未来を思考する
私は近年ロボット事業関連の仕事にも携わっていてロボットメーカーの方と色々とお話しをする機会があります。私はもともとソフトウェア業界出身ということもありロボット自体にそれほど詳しいわけではありません。だからロボットメーカーの方から一生懸命に情報をお伺いし、それと同時に、コンピューターやソフトウェアの世界にいた人間として感じることもお話ししたりします。
例えば、今産業ロボットには様々なメーカーがありますが、それぞれのロボットの仕様はメーカーごとにバラバラです。緊急停止ボタンひとつとっても、付いている場所や色が違ったりします。そこで私がコンピューター業界の話として、「40年前はコンピューターのサイズが大きく端末の仕様もバラバラだったが、その後UNIXが開発されパソコンが生まれ、だんだんと仕様が標準化されてきた。今ではスマホも大体同じようになっている。」というようなことを産業ロボットメーカーの方に伝えたところ、その方からは「小林さん、我々はそのコンピューターの世界に(40年前の世界に)今いますね」という言葉が返ってきました。
ということは、産業ロボットの世界も今はロボットのサイズが大きく、ものすごい性能と高い値段、みんな仕様がバラバラという状態ですが、それをコンピューターの変遷になぞらえると、今後産業ロボットの仕様はだんだん共通化・小型化されて、値段が下がって、今までは工場に数台しか導入できなかったのが1人1台ロボットを所持する、というような世界になると推測できます。例えばこういった思考が、未来を考えるということです。つまり、過去のことを、「なぜ今こうなっているのか?なぜ昔のこれは無くなったのか?」と言った観点で色々と深掘りしていくことで、「ということは、今からはこのように変化するのではないか?」というように未来をある程度予測できるようになるということです。そして技術者のすごいところは、そういった予測を踏まえた上で自らものづくりができるということです。これが、「未来を創る」ということだと思います。
新しい挑戦、時には「まずやっちゃう」ことも大事
ただそういった、未来への予測を踏まえた新しい挑戦を行う際に気をつけないといけないのが、例えば会社の中で「これから世の中●●になりますから。」と説明した場合に、周囲からは「何言ってるんだ?」というような反応が返ってくることが結構あります。なぜなら周囲の多くの人には未来が見えていないですから。うまく進めていかないと、最悪そのアイデアをつぶされて本当にもったいないことになってしまう。だから新しいことを行う際の一つの考え方として、許可を得るより怒られた方が簡単というのもあると思います。つまり、事前に許可を得る前に思い切ってやっちゃう、ということです。やった後に周囲から𠮟責を受けることも当然あると思いますが、結局はそれだけで済むかもしれません。新しいことに挑戦する際、始める前に周囲への配慮や根回しに時間や労力を割きすぎると結局挑戦することなく終わってしまうことも多いので、まずは挑戦してみるというのもひとつの考え方として頭の片隅に置いてもらえると嬉しいです。2025年、皆さんが新しいことに挑戦し成長されていくことを期待しています!
本日お送りした内容については、動画でも話しています。ご興味ある方はぜひ以下もご覧ください。