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なぜ、すべてのブランド(企業)にWeb3&Metaverse戦略は必要なのか?

インターネットの次の進化はWeb3 & Metaverseにあり。今話題のこのトピックについて、エイクエント オーストラリアにてウェビナーを開催しました。
オーストラリアでは600人、アメリカでは800人以上の申し込みがあった大人気トークイベントの内容を、日本語でまとめてお伝えします!

・JP Morgan予測によると、メタバースがまもなく1兆ドル規模の産業になる
・NFTの総売上は2020年の$94.9Mから、2021年には$21.9Bに
・イーサリアムの時価総額は、世界最大の銀行より大きい

About Author

Lisa Teh
Web3に特化したマーケティングエージェンシーMooningのCo-founder。2021年にはオーストラリアで最も注目の40歳以下「the 40 under 40 most influential Australians in 2021」に選出される。
ソーシャルメディアマネジメント、コンテンツ制作、インフルエンサーキャンペーンを専門とするデジタルマーケティング会社、CODI Agencyの創設者でもあり、Uber Eats、Lenovo、L'Orealなどのグローバル企業と仕事をした経験がある。

WEBの歴史

web1

インターネットの初期のこと。スピードが非常に遅く、'読み取り専用' の形式だった。

web2

  • 今日私たちの多くが理解しているインターネットのことで、SNSを使ったコンテンツなどが主流に。携帯で写真を撮ってオンラインでシェアしたり、YouTubeやSpotifyなど、動画や音声を配信したビジネスがヒット

  • 無料配信サービスが増加し、私たちの個人データを使ってお金を稼ぐ企業が力をつける(FacebookやSpotifyがその例)

  • インフルエンサーの台頭 - 簡単にシェアできることから有名人やブランドとインフルエンサーが生まれた

  • クリエイターエコノミー

web3

  • インフルエンサーがブランド化し、クリエーター自身がオーディエンスをマネタイズするようになってきた。例えば有名なマーケター / 起業家 / インフルエンサー である GaryVee は、Tシャツからアート作品まで販売し、3ヶ月で9000万ドルを稼いでいる

  • メタバース、AR、VRの導入により、ソーシャルの進化と人々の交流の仕方が劇的に変化する

  • 我々はまだスタート地点にいる。web3 の"世界初"は、毎日起きている

SNS:web2 vs web3

  • web2のSNSは、もはやメディアと化している。ブランド(企業)が個人へ返信することはほとんどなく、コミュニティがない。(Nikeが新商品を投稿して、あなたが「いいね!」、「ほしい!どこで買えるの?」とコメントしても、おそらくNIkeから回答はない)

  • web3はより会話的。コンテンツ発信は1番ではなくなり、ブランドは人々と話し、交流している(コアなファンが企業アカウントをファシリテーターとして運用することだってある)

  • 実際web3を代表するSNS、Discordとtwitterは、会話ベースのメディア

  • DiscordはもともとPCでゲームをしながら友人とチャットするためのチャンネルとして作られ、UI/UXは良くない(by Lisa)。詐欺が多く発生し( 大体のリンクは詐欺だからクリックしないで!)NFTやBitcoinを盗まれる被害が起きている

  • web2のSNSはメッセージを伝えるのに適しているが、一方通行。 web3 は、メタバースでの双方向の会話に重点を置いている。そして通常、プレイしたり関与するには暗号(NFTなど)が必要

web3のSNS:Discord & Twitter

Discord:1億5千万人のユーザー / 20~30代が中心
Twitter:2億1700万人のユーザー / 年齢層は25-34歳
(Twitterで最もアクティブな視聴者は、他のどのトピックよりもCryptoの視聴者である)

ブランドは、その企業の担当者だけがDiscordで発信しているのではなく、そのブランドの「ギーク」なスーパーファンがモデレーター役をにない、アカウントの運用を任せたりしている。

BLOCKCHAIN ブロックチェーン

簡単に言うとデジタル台帳(ledger)のこと。ブロックチェーンに一度書き込まれると、変更することができない。

  • Decentralised(非中央集権)であり、分散型の台帳なので、改ざんや不正を防げるのが特徴

  • この分野のインフルエンサーは、クリプト(仮想通貨)で支払われることを望むことが多く、その場合、取引履歴は誰でも見ることができるため、エージェンシー側からもこのインフルエンサーがクリプトでいくら支払われているかを把握することができるメリットがある

  • クリプトは詐欺が多いなど、人々はまだ信頼していない。それでも、イーサリアムの時価総額を見ると355兆ドル、世界最大の銀行JP Morgenは4660億ドルであり、その規模がわかる

  • ブロックチェーンの現在の普及率は、インターネットの普及率の2倍以上

NFTs

Non-fungible token / nän ˈfənjəbəl ˈtōkən / noun

  • 非代替性、つまり「替えが効かない」トークン(ものや通貨、データなど)

  • ジムの会員カードに例えるとわかりやすい。ジムのメンバーになった場合、料金を払って会員カードをもらうけど、あなたがお金を払ったのはその「カード」に対してではなく、ジムへの「アクセス」
    NFTはこれと似たようなもので、NFTを購入すると、そのNFTへの「所有権」または「アクセス権」を手に入れることになる

  • NFTのプロジェクトで最も成功したもののひとつがCryptoPunks(ピクセルの似顔絵風NFTs)。元々はクリプト ウォレットを作った際に無料で配っていたものが、今では数百万ドルの価値(当初無料で手に入れた人は、なんというROI!)

  • NFTというとJPEGのイメージがあるが、「実資産に応用できるNFT」が間もなく登場するだろう

  • メタバースにおける土地の購入は、現実の生活よりもずっと早い。ワンクリックで自分のものになるし、書類もいらない(NFTは土地の所有権)

  • ゲーム業界はそれをリードしている 。Animocaはweb3の最大手企業の1つ(オーストラリア政府の証券取引所から追い出された(2020年))で、現在50億ドルの価値

  • ロックダウン中はお店が閉まり、デジタルなものを買いやすくなった。特にメタバース上では取引が活発で、過去数年のNFTの総売上は異常なまでに増加している(例えばGucciのバッグは実物よりもメタバース上の方が1000ドル高く売れた)

  • 大手企業マクドナルド、ペプシ、アディダス、ナイキなどがNFTに飛びついた

  • 毎日のように新しい大手ブランドがweb3に参入。私たちも消費者として参加しよう!

NFTについてはこちらのインタビューもご覧ください↓

ケーススタディ: Bored Ape Yacht Club(BAYC)

  • NFTアートを購入すると、権利が手に入る - Tシャツの販売、デジタル商品や映画に使ったりなど自由に使用する権利や、コミュニティへの参加権、限定イベントへの参加など

  • NFTを買った時はどんなアートなのか非公開のまま、トレーディングカードのように何を買ったかはお楽しみ、というスタイル

  • コミュニティフォーカスのプロジェクト(エクスクルーシブのイベントなど)

  • 最も高価なBAYC NFTは約340万USDで販売された

  • 最近、スピンオフコレクションとして「MUTANT APE YACHT CLUB」を発売 。BAYCのオリジナルNFTを保有する10,000人に対して、オリジナルの猿の突然変異させるserum(血清)をエアドロップした。それぞれのserumはユニークで、Apeのどの部分が変異するかはserumごとに違っているのも面白い。無料でエアドロップされたserum自体も600万ドルで落札された!(真面目に説明するのがもはや可笑しい。。)

METAVERSE メタバース

"メタバースは、インターネットとの付き合い方における広範な変化を説明するものである"

  • 2021年10月、マーク・ザッカーバーグは、Facebook社の社名をMETAに変更。これにより、インターネットの未来についてより広く話されるようになった一方で、近年ネガティブなメディアによって悪評を買っていたFacebookの名前を一部浄化し(ようとし)た

  • OpenSeaは最大のNFTマーケットプレイスであり、1日に100~200のプロジェクトが投下されている

  • 私たちはすでにデジタル世界(デバイス)を使っている。寝ているとき以外はPCやケータイを使っている(私は)のが、より多くのVR/ARタイプのインタラクションにシフトしていく

  • ジャスティンビーバーのコンサートを最前列で見ることはできないかもしれないが、メタバースの中では可能になる

  • 土地は大事。DecentralandやSandbox(や他のプラットフォーム)で売買されている。もし有名人の隣人になれば、ビバリーヒルズの家のように価格を膨らませることができる!

  • ゲーム市場はユーザー数が激多い!
    例えばCall of Dutyなどアバターを使ったゲームをした人であれば、今まではスーパーパワーや武器を得るために何日も何日もプレイしたとしても、ゲームに飽きたら、そのアバター(パワーや武器)は役に立たなくなる
    →メタバース / web3 では、すべてのものに価値がつく。アイテムや自分の経験を売って、相手のアバターを強化してあげることができる

Metaverse:ケーススタディ

NIKE x RTFKT - デジタルプロダクトを作れる
ADIDAS x BORED APE YACHT CLUB - OG NFTの人たちとリンクしている
BALENCIAGA x FORTNITE COLLECTION - 没入感のあるビルボードがクール

StockX x Nike legal case - StockXはNikeベースのNFTを販売し、それを販売していた。StockXは、「これはNFTアートではなく、靴の真正性を証明するStockXの証明書だと主張。 しかし、Nikeはこの「証明書」の販売からロイヤリティを得ていないと主張している

HSBC LAND - 最初の「メタバース銀行」

TELEFONICA - スペインで大規模に。Metaと提携して、フェラン・アドリアのNFTコレクションを販売。歩いて回れるデジタルギャラリーから販売し、その後、彼の古いレストランの1つに実際のギャラリーを設けた

COACHELLA - NFTのチケットで生涯coachellaフェスティバルにアクセスできる。交換したり、売ったりして、より多くのお金を手に入れることも可能

終わりに

あなた(やあなたの会社/ブランド)がweb3への移行を検討しているなら、PRのため、そしてファンや顧客を育てるための素晴らしい方法です。ほとんどの人はまだこの新しい世界を手探りで学んでいます。あなたが最初に学んで教育することで、ファンや顧客とのコミュニケーションを活発にし、彼らはあなた(ブランド)の記憶に残るでしょう。

もしこの世界に興味があるなら、Twitter、Discordを漁って、日々現れる新しい情報をキャッチしましょう。

ウェビナーの全編はこちら↓

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