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006. 紅い丘、蒼い山
イスラマバード、パキスタン2011
パキスタン、ラホールの建築大学校新築工事の常駐監理で現地に滞在時、建設会社とコンサルタント会社への支払いルートが中々決まらず、その交渉のためほぼ月1回イスラマバードまで出かけていった。
1000年の歴史をもち、ムガル帝国の首都ともなった歴史的商都ラホールと、1960年代にギリシャの都市計画家:コンスタンティノス・ドキシアディスにより計画され建設された首都イスラマバード:パキスタンを代表する両都市を結ぶアジアハイウエィ1号線は、2002年に完成した。
用水路が張り巡らされた、青々とした小麦畑が印象的なラホール近郊の田園風景から、うねりの多い峠道を登りきると、赤茶けた岩漠が始まる。
車中で初めてその光景に出会いノートに描き留めたのが上記のスケッチである。
当時のメモ書きは以下の通り:
Behind the Layer of Red Hills
Blue, Cool Mountains ranged
across the pale edge of the dry sky.
紅い丘の背後に
蒼く涼やかな山々が
青白く乾いた空とくっきりと際を描く
誰しも感傷的になったとき、詩を書いてみると詩人になれる。
「我ながら悪くない!」と考えお披露目できるのは年の功なのかもしれません。