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アスペに大皿料理はかんべんしたって

私は7人家族の昭和の家庭で育った。
食卓はいつも大皿料理。
舅姑のいる家庭をきりもりし、食事の一切を担っていた母には感謝している。
が、しかし、この大皿料理ってのがアスペには最難関だ。

数人で大皿料理を分け合う、そんな当たり前のことが私には難しい。
何をどれくらいとっていいのかわらない。
適量がわからない。
子どものころ私が好きだったチンジャオロース、かに玉、焼きそばも
どれくらい小皿にとっていいのかわからない。
私は毎食、適量地獄に怯えていた。
実家で生活していた間は、食べたいものを満足するまで食べたという経験がない。
お母さん取り分けてなんて甘えたことなど言える家風でもなかった。

幼少期から成人期まで適量地獄にはまっていたトラウマから
現在、家庭の食卓を担っている私は、つい食事をつくりすぎてしまう。
家族みんなが満足に食べれるように。
鍋いっぱにつくった麻婆豆腐を薄めで見ながら
何部屋だよ、ごっちゃんかよ、と、自分をつっこむ始末。

この大皿適量地獄は、成人後も私を脅かす。
同期が集まれば大皿料理。
飲み会に行けば大皿料理。
女子会に行けば大皿料理。
デートに行っても大皿料理。
シェアなんてしんどい言葉もできてさ。
家庭をもてば
子ども関係の親の集まりで大皿料理。
子ども関係の親の集まりでお菓子大皿。
町内会の慰労会で大皿料理。
親族の集まりで大皿料理。
バーベキューは大皿のチョモランマ。戦わずして負けを受け入れる。

今、困っているのは、夕食の家族へのとりわけ。
ねぇ、ふつうの人に聞きたい。
夫や子どもの帰宅がバラバラになるでしょ。
そしたら、
夫に食事を取り分けておく
子どもに食事を取り分けておく
自分は適量を食べる?残った分を食べる?
これどうしてやってる?
ほんとしんどい。取り分け地獄。
私は適量をサッと取り分けることができないので、すべてはかりで計って1~2gくらいの誤差内で等分に取り分けてる。バカすぎる。
数値化に安心するアスペに幸あれ。

えなに大皿取り分け地獄って死ぬまでつづくの?

人との会食が多い年末年始、大皿料理にアスペ要注意警報を発動する。
とりわけスキルさぐりさぐりで52歳 2024年末到来。


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