手のひらの黄昏…【詩】
薄れた温もりを灰色の空に感じた…
過ぎ行く日々に残してきた
散らばった貴女の想い出の欠片を拾いながら
貴女の書き残した詩を思い出す…
雨上がりの秋の夕暮れに
水溜まりを染めていた小さな夕陽
貴女が手のひらに夕陽を掬い上げて
それを欲しがる私に分けてくれた夕焼けに
伝わる貴女が側にいた温もり…
私の小さな手から零れた黄昏を
笑顔で受け止めた貴女の
夕陽に染まった手のひらの中の黄昏…
記憶を辿りかき集めた想い出の欠片を
繋ぎ合わせていた部屋の中に
夏の名残を残しながら
秋の涼しい風が部屋を通り抜けた…
欠け落ちた想い出のパズルは隙間だらけ…
でも…それは楽しかった想い出で埋めていく
そうして貴女との想い出を飾りながら
愛しい想い出の中で眠りたい…
お姉ちゃんの想い出が途切れる日まで
貴女の想い出の欠片を拾い集める…
これからもずっと…