見出し画像

魅せられて



眠りから覚めた君が誘う夜明

朝の光は眩く君を照らし

素顔の君を抱き締めたくなる

清純な心も姿も汚れ無く水鏡に映し

ドレスを纏う愛しい君…



    夜明けに誘われ目覚めて

    身を委ねる静かな朝…

    朝日に微睡み遠くを見たら

    素敵な人が私を見てた

    寝起きの顔が恥ずかしくて

    照れた仕草で水鏡を見た



朝の光に映える白いドレスは

水鏡にも褪せることなく

綺麗な姿に見とれていた

風が彼女を揺らしたとき

僕をチラリと見た気がした…



   次の日も…朝目覚めると

   彼は遠くで私を見ていた

   風が吹き揺れる私を

   優しい笑顔で見つめる彼

   それから彼は毎日私に会いに来た

   雨が降る日も彼は私を見つめてた

   それがある日目覚めると

   彼の姿が見えなかった

   寂しい気持ちと切なさに

   私は元気を無くしてた

   そして私はいつも遠くで見つめてる彼に

   恋をしていたことに気づいた

   蝉時雨止む7月の夕暮れ…



毎日欠かさず彼女のことを

遠くで見ていたかったのに

一日だけ彼女に逢えなかった次の日の朝

彼女の綺麗な姿は雨に濡れながら

風に吹かれてそっぽを向いてた



   雨の朝目覚めると

   彼は何時もの所で私を見てた

   嬉しかったのに…

   風が私を揺らしてくるりと向きを変えて

   彼が見えなくなった…



彼女拗ねちゃったかな…

そっぽを向いた彼女を思う

そう思ったとき風が吹いた

彼女はくるりと向きを変えて

何時もの素顔を見せてくれた

そして僕はまた毎日彼女に逢いにいった



   朝目覚めると何時もと違う自分に気付いた

   白いドレスも張りがなくなっていた

   彼は何時もの所にいたけど

   何故か寂しそうな顔をしていた

   彼とお別れの時が来たのかな…

   ふと、そう思うと悲しくなった…



8月半ばの朝の事

何時ものように日の出前に彼女を見ていた

今朝の彼女は何時もと違って元気がなかった

そろそろなのかな…

そう思うと寂しさが込み上げてきた…




翌朝…その睡蓮の花は枯れていた…

触れることさえ許さなかった水辺の妖精が

僕を見ることもなく儚くも

水面に証を残して消えた…


僕のカメラの中には数えきれないほどの、ただ一つの白い睡蓮の花だけが咲いていた。

睡蓮の花を最初から終わりまで見ていた僕の目の前に、水に浮かぶ小さな種が風に運ばれてきた。

僕の目の前に運ばれ、浮かんでいた種が沈みかけた時、僕は種を水から掬い上げて家に持ち帰った。

それから一年過ぎた僕の家の庭の大きな鉢には、メダカと共に白い睡蓮の花が一輪咲いている。

         小麦

      

朝に花を開き、夕方に花を閉じる…
睡蓮の花言葉
(清純な心)(信頼)(信仰)

純真な心と信頼の花言葉の意味を含めて、詩のようなものを物語風に書いてみました(*^^*)

実際の睡蓮の花をよく知らない私なので、自分で調べてみたつもりですが、事実と異なるところがあるかもしれません(^^;


水辺に開いた花は遊園地のコーヒーカップのように

人を楽しませ笑顔にさせる

夜は眠り朝に目覚め

昼は人目を楽しませる睡蓮の花…


夏の避暑地の

一時の出逢いのように…


いいなと思ったら応援しよう!