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Come Talk to me

「君だよ」と言いたい
なんの脈絡もなく、ね

人を肯定するすべがあれば
ぼくは神にも等しいね

何も生み出さず
何も踏み出さない人をすら
肯定するすべを見出せば
ぼくはきっと幸福だろう

言葉には形作られないところで
論理からはずれたところで
一人ひとりには意味があり
生を肯定せられる存在なのだ、と
確信が得られれば

ああ、でもそれはもう壊れた人だ
そんなことあり得ないもの

*

「君だよ」と言いたい
なんの脈絡もなくね
そしてその瞬間はきっとある
瞬間ならきっとある
ぼくにも、きみにも、誰にでも
ああ、でもそれは刹那なのさ

人は点滅する
明るい時が意味
暗い時が無意味
その逆でもいいさ

では点灯しっぱなしの人と
灯の気配もない人がいるのはなぜだい、とは
どうか問わないでおくれ
その差はあるから
それがかなしみの根源だから

でも誰にも意味に輝く時があるのだと
荒野に旗を突き立てるように、
ぼくはぽつりとつぶやくさ
生まれ出る瞬間はどうだったか
生理的微笑から真の微笑みへと変わるとき
あの、かぎりない奥行きにあふれた子供時代は?
無意味のなかに意味はある
負けるな
世の複雑さに負けるな人よ

どう足掻いたところで
人生には意味があり意味がない
ぼくは荒野に旗を突き立てる


おともの音楽:Bon Iver, "Come Talk To Me"


(この詩はひどく失敗作なのですが、このまま掲載してみることにしました。ひとえに作者のさみしがりや性分のせいかもしれません。それともあるいは、あまりのひどさゆえ。よく分かりません。)

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