「地域包括支援センターと関係機関との連携」 夕暮れの包括から 第3回
今回は「関係機関との連携」をまとめました。仕事柄、お付き合いがある関係機関が多く、幅も広いのが地域包括支援センターの強みです。一人ひとりの顔を浮かべつつ、できるだけ簡潔にまとめました。よろしくお願いします。
(ここから897字です。)
【関係機関】
地域包括支援センターでの相談は多岐にわたります。一人で解決できることはほぼないため、関係機関との連携が必須です。
「関係機関」と一口に言っても、非常に幅広いです。予防プラン担当として介護保険に関するサービスの関係機関はもちろん、総合相談としては介護保険外サービス、医療関係、地域の関係者、緊急時対応時には警察や消防、法律関係など、分野も多岐にわたります。
【関係機関との連携】
関係機関との連携を強化するため、各種研修会を開催・参加しています。学習のために参加することもありますが、基本的に顔のつながりを深める目的で参加している研修も多いです。地域の会から招待を受ければ参加しますし、簡単な学習会であれば、説明できる範囲内で講師として参加することもあります。
【関係機関との連携強化】
幅広い連携に深みをもたらす大きな要因は、個別ケースです。協力して支援を重ねることで、連携が強化されると感じます。
地域包括支援センターの相談には、緊急性が高いものもあります。緊急性が高いが故に、迅速かつ適切な対応が求められることがあります。しかし、相談員としての即応意識と、対応する事業所の即応意識に差が見られることも少なくありません。
【顔が浮かぶ関係】
「顔が見える」「腹の中がわかる」関係性が重要だと言われますが、個人的には「顔が浮かぶ」関係が最も大切だと考えています。緊急性の高い課題に対して、最短ルートで対応するためには、「この分野ならこの人!」と「顔が浮かぶ」人がいることが本当に心強いです。
【課題】
地域の力として、「顔が浮かぶ」人がたくさんいる方が良いのですが、それはなかなか難しいことです。先方の事業所の体制や手続きの煩雑さなどがその理由だと思います。特に、大手と呼ばれる事業所は手続きに時間がかかるため、即応対応が難しいと感じます。最近の制度改正では事業所の大規模化が求められていますが、それにより「顔が浮かぶ」人が少なくなることを心配しています。
次回は「アウトリーチ」についてまとめます。