【教員の役割】
21歳から18年間、専門学校にてアシスタント、教員をしていた。主にはイラストーションを学んだ後だったので、デジタルツール、画材、デッサンなど様々な授業と学生指導に取り組んできた。
また専門分野外の特殊メイクやメイキャップ学科の運営、フィギュア造形学科の新設などを取り組んできました。
そんな中、そもそもイラストレーションは自分のやりたい事に直結するので、非常にわかりやすい一方で井の中の蛙にもなりやすい。それと違い、専門分野外への取り組みとなると自分のやりたい事、興味関心領域外なので、本質には辿り着くのに時間がかかるものの専門性の高さゆえにある小さな世界で閉ざされている他を寄せ付けない感じはすごく見えるのである。
そんなこんなで専門領域と専門外領域を行き来する時、これだけは共通するものというものが何かを目一杯考えていた。
そんな中、ふと気づいた事としては、折れる瞬間に立ち会う。辞めたり、諦めたりする事。全く逆にアハ体験のように気付き、メキメキ力をつけていく瞬間もある。
ある時期から実験的取り組みとして二年生の後半で、課題を自ら考えてもらい、それの伴走をする事をしていた。与えられた課題ではない時、ガンガンと進めていく姿が見られるのである。
教員生活後半、退職前に行き着いた答えは、教員の役割とは、
学生のモチベーション維持と向上
であると。
適切なタイミングで適度な困難を渡し、それを共に越えるため伴走する。伴走し、乗り越えたら共に振り返りと気付きを共有し、共感する。できるという気持ちを芽生えれば、自ずと動き出す。モチベーションが高まると自ら学び、自ら困難に立ち向かう。そして迷ったり悩んだら後ろにいてサポートする。という形が自分なりの教育というものではないかと。
教員の役割は、
否定せず、共に考え、共に困難を乗り越える事
であると今も自分の根底にある。