この三日間で俺はどんな作品を造るのだろうか。 不安によく似た高揚感を抱えてキャリーケースとボストンバッグを運んだ。 撮影スタッフとして高校時代の友人、Wが協力してくれた。久しぶりに会ったWはあの頃とはあまり変わらなかった、 そう思ったのは大きな間違いだったが それに気づくのはもう少し後の話だ。 フェリーまで時間があったので少し酒を酌み交わし 他愛もない話をして、旅程や制作の意図などを伝えた。 二人があの頃のように砕けた話をするまでに あまり時間はかからなかった。 Wはハ