『呪い』も『祝い』も【ゴールデンカムイを読んで】
最初に『ゴールデンカムイ』を知ったのはアニメ
でした。オープニングはMAN WITH A MISSIONのWinding Roadでした。大好きなのです。もう掴まれていました。このオープニングを何度も観て、マンウィズのCDアルバム買って、コミックを一気に当時の最新刊まで読みました。大人最高です。
最近、コミックの無料公開がありました。また最初から最新話まで読んでしまいました。
ゴールデンカムイの100話を読むと、涙が流れます。ゴールデンカムイは北海道を起点とする長編コミックです。日露戦争で心身に大怪我を追った人が多く登場します。
一貫して、命のやりとりを描いているコミックです。杉元は戦場から生きて戻った若者、アシリパはアイヌのサバイバル術を身に付けた小学生くらいの女の子です。第100話のこの会話は、さっきまで生きていたエゾシカの腹の中でしています。大雪山で吹雪に遭難して生き残るために、エゾシカを殺して腹の中に横になって潜り込み、二人で暖をとっています。その肝臓を切り取り、分け合って食べています。
もうすぐ、完結を迎えるようです。戦争で壊れてしまった人々の生き様の物語でした。どうか、アシリパと杉元が干し柿を食べられますように。
良いことも悪いことも同時に起きて、生きることも命が終わることも、きっと同じことです。
あれほどの呪いを招いた黄金の神様が二人を会わせてくれたのだから。
私は、過去に起きたあることについて、どうにもならないことを、『どうして、なんで』と毎日おもいます。生涯、毎日おもいます。毎朝、『どうして』と。今も。涙は10年以上(月日は数えていません)、毎朝です。ここを書き出すのは深呼吸と睡眠薬が必要です。すべての人が、生まれ持った宿命とともに曲がりくねった道の途中にいるのだとおもいます。
単行本は、無料公開した原稿にたくさん加筆するとのことです。終盤は胸が痛かったけれど。鶴見中尉の大切なもののあたりは、苦しかったけれど。
どうか、アシリパが選んだ未来に祝福を。
Day9最近泣いたこと
いしかわゆき著『書く習慣』より
(1ヶ月チャレンジ)
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