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18才なら、そのmissionはpossible
18才長女が1泊2日のひとり旅に行って帰ってきました。第一志望校のオープンキャンパスが予約制で開催されたのでした。
遠い現地のホテルで目覚めた彼女は、見知らぬ土地でひとり、大学を目指します。
Mission【オープンキャンパスに行ってくる】
最初にエピローグ
旅の終わり、2日目深夜。迎えに来たわたしの車に乗り込んで、長女は話し始めました。
小さい頃のように、あのねあのねとわたしを捕まえて話してくれたわけではありません。
長女が羽田から電車に乗れたのが23:30ごろ。防犯上、眠すぎるけれど寝ないように、中学のころの唯一の友人とLINEをずっとしていたようです。
わたしに、現地での大 学クエスト顛末をたんたんとつぶやきながら、長女は光る液晶を見たままLINEを続けていました。
スマホ画面に指先をすべらせながら、
「乗ったバスが逆方向に走ってっちゃって、」
逆走バスと幸運タクシー
初日は順調でした。飛行機の搭乗手続き3時間前には羽田に着いて、のんびり楽しんでいました。
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すんなりと飛行機は立ち、現地の宿のチェックインも済ませて遊びにでかけています。
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翌朝。大学に向かいます。
長女はバスを使うことにしました。グーグルマップでバス停を探して行ってみたら、何もありませんでした。
事前に夫が知人から、ここの路線バスはわかりにくいから、別の駅から出てる大学直通バスを使うといいことを知らされていました。
長女は、これを完全に忘れていて、『わかりにくい路線バス』で大学へ行こうとしていました。
見渡してみると、道の向こうにバス停が見えたので行ってみたら、ちょうどバスが来たので乗り込んでしまいました。
そのままグーグルマップを見ていたら、行きたい方向の逆へ、バスは進んで行きました。
あまりのことに、次のバス停で降りることもできなくて、さらに次のバス停でやっと降りる判断ができたそうで。
Suicaが使えず、小銭はほとんどなくて支払いにもたつき、運転手さんが自分のお財布からお釣りを出してくれたそうです。
オープンキャンパスの予約は午後2時。まだ午前中でした。早く出発していたのが不幸中の幸い。
長女は道を渡って、もとの場所に戻るバスを待ちました。最初に来たバスは、バス停に貼ってある時刻表よりも8分早く来たので、見送りました。ところが、その後30分以上経っても、バスが来ませんでした。
(まさか、時刻表より早く来て、とっとと去ったあれだったの?)
バスを逃したことを悟ります。
わたしたちが住んでいるあたりは、路線バスが発達していません。わたしも使ったことがありません。
バスに絶望して、長女は歩き始めました。
半泣きでしおしおと歩いていると、タクシーがすっと近くに止まり、後部座席から女の人が降りました。
長女はタクシーに迷わず声をかけました。
エアコンの効いたタクシーは、千円くらいで長女を大学まで運んでくれました。
オープンキャンパス
大学を見学して、学食でお昼を食べました。長女は、朝は何も食べられません。やっと一息ついた様子が、撮ってきた写真から見てとれます。
撮ってきたのは植物ばかりでした。大学の門や建物の写真がありません。うちのあたりと植生がまったく違うので、おもしろかったのでしょう。
無事に説明会を終えて、帰路につきます。
オープンキャンパスがメインイベントだったはずですが、大学が遠隔地過ぎて、たどり着くまでとそこから家に帰るまでに学びの多い1泊2日となりました。
夫は「目的地までの行程は、しっかり調べて自分で把握しておきなさい」と、言い渡していました。
しかし長女は、事前に行程の把握をまったくしていませんでした。
終電に乗れ
飛行機は、その日の最終便しか取れませんでした。長女は現地の空港の近くで夕食を済ませて搭乗しました。
そのLINEは搭乗手続き直前に届きました。
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羽田に飛行機が22:30ごろ着いたら、電車はどれに乗れるのか。調べてみたら、急ぎに急いで終電でした。
実際には、飛行機が遅れて、空港から出るのも遅くなりました。 もう、うちの最寄り駅までは帰れません。うちから車で30分以上かかる駅まで迎えに行くことになりました。途中で乗り継ぎを間違えたら、乗り換え改札を見つけられなかったら、終電に間に合いません。それでもなんとか目的の駅の一駅前までは、たどり着きました。
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長女は、わたしが待っていた駅の手前で降りてしまいました。あとから聞いたら、電車で向かいに座っていた人が急に吐いてしまい、びっくりしていたら電車が駅について、乗っていた人がみんな降りていったので終点と勘違いして降りたそうな。
違った!と気づいて車両に戻ろうとしたけれど、ドアは閉まってしまいました。
一方わたしは、長女が降りる駅を間違えたLINEに気付かないまま、長女が来るはずの駅で待っていました。終電の到着予定1分前に、車を降りて、駅から歩いてくる人々の中に長女を探していました。深夜1時以降はサイレントモードになるよう、スマホにタイマーをかけていたのです。
人の流れは絶えました。だれも来ません。
え?
私は、やっと自分のスマホを見て、状況を理解しました。
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幸い、地理に明るいエリアだったので、LINE通話をつないだまま、長女がいる駅に向かいました。(夫は単身赴任で別宅にいるのでLINEのみ参加)
追加Mission【警察につかまるな】
そのころ、長女は心理的に追い詰められていました。まちがえて降りた駅は、なぜか警察が中にも外にも何人もいました。
(目をつけられたら補導される!!!)
見た目に幼いことを自覚している長女は緊張しました。前を歩いているおばさんの連れのふりをして警察官とすれ違い、人の流れに乗って駅を出て、バス停に並びました。並んでいる人の中に隠れて、わたしに連絡を取ろうとしていたのです。バス待ちの人の列で落ち着いたころ、わたしからの指示が通りました。
「ロータリーに救急車がいるでしょ。その後ろに車を停めたから来て。警察官もふたりいるよ」
そのとき、駅で何かあったのでしょうね。私は、救急車が目印になるとおもい、停車しました。
長女は凍りつきます。
母の車にたどり着く前に警察官につかまってしまう!
並んでいたバス停から、柵を乗り越えてロータリーに侵入し、警察官を警戒しながら壁に沿って大廻りして、駆け寄ってきました。
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18才は未成年ではなくなったので、問答無用の補導はなさそうですが、どうなんでしょう。
声をかけられたら、生徒手帳で年齢を証明して、近くに親が迎えにくるからと言って、ついてきてもらえばより安心だったのでは?
まあまあまあまあ
やれやれです
無事でよかった