パリで睡蓮を観たよ
無敵欧州旅行記#1 フランス・パリ1日目 前編
今回のへたっぴショット
何このゴマ粒!?
(カメラのレンズが汚れたまま撮影してました。)
🐻❄️「これはやらかしたね〜」
途中で気づいたので後半は大丈夫。安心してください。
睡蓮を観に行こう!
モネの『睡蓮』を観にパリへ行きたいと思いはじめたのはここ数年のことだったりします。上京してから1年ちょっとかけてやっと仕事も安定してきて、都内のイベントや行きたかった場所に行ける余裕が出てきたのが2019年のこと、それからすぐにCOVID-19の流行で極力自宅で過ごすことを余儀なくされてしまいました。
かといって自宅に閉じこもるしかなくなったことが苦痛であるとかそういったことは特にありませんでした。元々インドア派だし。ただ家庭の事情とか諸々で閉塞的な気持ちにはなっていたとは思います。だからでしょうか、Twitterのとある投稿に強く心が惹かれました。
人のまったくいない真っ白な楕円形の空間に数点の大きな絵画が壁一面を覆っているというもので、それらの絵画が全てモネの作品だというのです。(私が見たのは今回引用したツイートだったかは定かではないのですが……。)
その頃の私のモネに対する印象は「印象派」「睡蓮の絵をたくさん描いてる人」「お庭いじりが好きな画家」でした。学生時代から彼の絵は知っていたし好きでしたが、本物を観に遠方に足を運ぶほどの熱意や可能とする経済的な余裕はなく、美術の資料集で眺めてはいつか本物を観に行けたらいいなぁと国内で観られる美術館を検索するくらい。今まで海外の美術館で観るという選択肢が無かったので、こんな大きな作品があることも展示するためだけに作られた建物があることも全く知りませんでした。でも投稿を見たときにこれを観に行きたいと強く思いました。
2021年秋頃、就活中の妹の息抜きも兼ねた箱根旅行をしました。箱根とモネといえば、そう!お目当てはポーラ美術館所蔵のモネ作品たちです。
↓箱根旅行の記事を書いたらこの辺にリンクが来る
国立西洋美術館でも睡蓮を観たよ
折角なので出発前に国内の睡蓮を観たいなと思って行きました。美術好きVtuberの家長むぎちゃんが訪れて動画でも紹介したことで話題となった場所!
国立西洋美術館!!
絵画と彫刻という別分野であるものの同年代のアーティストであり、二人展を催したこともあるモネとロダンを一緒に展示してるところが好きポイントです。
出発!
2023年9月24日(日)晴れ
羽田空港発、シャルル・ド・ゴール空港着。14時間50分ほどの空の旅。フランスって遠いんだな。航空会社はAIR FRANCEさんにお世話になりました。
あと、本当に「フィッシュorチキン?」って聞かれた。フランス人(?)のお姉さんに聞かれてどぎまぎして、魚選びたかったのにチキンと答えていた。
私がチキン。
ドリンクで美味しいホットチョコレートが選べるの良かった。チョコ大好き。
機内でクレジットカードを忘れてることに気づいて、内心青ざめつつもツイートしてたりしたら、ふわふわのくまさんにまで心配されてしまいました。この後ふわふわのくまさんをはじめとしてフォロワーさんにいろいろとアドバイスいただくことになり、おかげで冷静になれました。本当にありがとうございました。
ドイツからフランスへと現ナマを運ぶ、運び屋『ふわふわのくま』が爆誕するところでした。面白すぎる。
パリ到着!
シャルル・ド・ゴール空港に到着して、早速パリの中心地へ向かうことに。ここで第一関門が、クレカ(プリペイド)で電車の切符を購入!果たしてうまく購入できるのか。クレカ決済の時めちゃくちゃ緊張した。定期試験開始前くらいドキドキしてた。軽すぎ?
二台目の券売機で無事購入!!パリ中心部へと無事に向かいました!
(一台目の券売機でうまくカード通らなくて!一度「オワッタ……」ってなったけどめげずに頑張った。諦めないことって大事!)
ホテルにチェックイン!
第二の関門、観光に行く前にホテルにチェックイン&荷物を預ける
メインのクレジットカードが本人確認の身分証も兼ねていて、どうなるか1番不安だった……。
ホテル内に入ると出迎えてくれたのは三十代くらいの金髪のショートヘアにスーツの着こなしもかっこいいフロントマンの女性。フランス語で挨拶をしてから拙い英語で事情を説明して身分証としてパスポートを提出。パスポートとプリペイドの方のクレカを受け取って確認するフロントのお姉さん。緊張の一瞬。
「Perfect」
にっこり笑顔になるお姉さん
「名義が一致してるから大丈夫。心配しないで」
(会話99%英語だけど、この先もふんわり日本語に訳して書いていきます)
大丈夫でした😭
perfectって良い言葉だなぁ!(?)
パリ中心部のMAPもくれるし、行きたい場所ヒアリングして丸つけて説明してくれる。美術館の場所を聞いてみたりしました。
パリの街を歩こう!
天気予報は曇りとあったんですが、そんなにくもくもしていないし、暑くもなく寒くもない秋らしい過ごしやすいお天気。時刻は午前9時半ごろ、第一の目的地であるオランジュリー美術館まで悠々と散歩です。
ホテルを出発してすぐ横、セーヌ川にかかるレオポール・セダール・サンゴール橋を北へと渡っていきます。
オランジュリー美術館に到着!
アメデオ・モディリアーニの特別展も丁度してるんだ。ほおほお。(『おさげ髪の少女』くらいしか知らない)
平日でもそこそこ人が並んでいましたが、ミュージアムパス(パリの主要美術館や観光地に入場できるパス)&時間指定の予約もしてあったのでするすると入場。
入ってすぐにそのまま進む道と地下へと下る道の二手に分かれるところへ、そのまま一階のモネの睡蓮の間へ
この空間に入る前に真っ白で円柱型の玄関みたいな何も無い空間がありまして、そこから楕円形の展示室へと入っていくという形になっていました。noteでも余白で再現してみました✌️一度視界が真っ白になることで脳がリセットされると言いますか、心地よい夢の中に入ったような気持ちになれるのが良いですね。
そして展示室なんですが、実は少し大きめの楕円形の部屋の奥に小さめの楕円形の部屋がもう一つあって、∞の形で繋がっています。
例えばひとつめの展示室で朝を起点とするなら、朝→緑の反映→雲→日没と眺めていくことで、同じ睡蓮のある水面の風景でも変わりゆく時を感じることができるようになっています。ここで更にもうひとつの展示室が加わり建物自体が∞(無限)の形になることで水面のバリュエーションが増えて、よりさまざまな表情を魅せてくれるようになるのです。建造物と絵画による空間、ひいては時間の創造。間違いなくここでしか観られないものでした。
▼帰国後、日本庭園にお出かけした時のお話。水面を撮影したお写真もあります。
あとびっくりしたこと、絵が孤を描く壁に沿って貼られているんですが、ガラスなどの遮るものはなくて鑑賞者と絵を隔てるものは足元の15cmほどの高さの柵のみ。こんな無防備でいいのか心配になってしまうくらい、そのままの睡蓮を見ることができました。
実物を観た時の最初の印象は「思ってたよりずっと柔らかい」でした。優しい色の絵はもちろん、一見濃く暗く、もしくは派手な原色に見えても、なんか柔らかい。その柔らかさのおかげで白とかけ離れた色の絵でさえ空間の中に溶け込んで一体となってるように思いました。
鑑賞してる人もついでに眺めていると、近づいてみたり少しずつ遠のいたり、真ん中のベンチに腰掛けてガイドさんのお話を聞きながら観たり、席が足りなくて地べたに座って熱心にメモしてる子もいたな。学生の団体ぽかったしレポートを書いたりするのかな。あとは私みたいにパノラマ写真や動画におさめようとカメラを回してる人なんかもいました。あと愚痴みたいになるんですが、東洋人で“睡蓮を鑑賞してる自分”を撮影してもらう人の多いこと!!
たしかに『睡蓮の間』は映えるけど!目の前の絵より自分の髪型を気にしてるのはどうなんだろう。美術館はインスタ映えスポットじゃない!とまで言い出すと、教会だって建築博覧会じゃないぞというブーメランが自分に返ってくる……。
あと、鑑賞しているおじいちゃんを後ろから無言で撮影してるおばあちゃんがとても可愛かった!!
何も聴かずにただただ眺めたり、音声ガイド聴きながら眺めてたりしてた。随分と長く居たので鑑賞者が変わっていく様も含めて楽しめたのが良かったな。あとなんか途中泣いた。涙が落ち着くまで待ってたら結局2時間くらいいた。
はじめまして、モディリアーニ!
名古屋市美術館にある『おさげ髪の少女』くらいしか正直知らなかったんですが、折角の特別展なので観ていくことに。
名古屋市美術館へ訪れたことはあるんですが、中学生くらいの時のことでモディリアーニのこともあまり知らなかったので『おさげ髪の少女』を観たかどうかもあまり覚えていません。今回はじめましての気持ち。
アメデオ・モディリアーニはイタリアの画家であり彫刻家。
20世紀前半、1920年代にパリ北部のモンマルトル、モンパルナスに集い活躍した画家はエコール・ド・パリと呼ばれてるんですが(もっと細かな定義があるけどざっくり)モディリアーニもその1人だったりします。同じくエコール・ド・パリのモーリス・ユトリロが好きなので知ってるだけ。
印象としては「この画家さん個性つよ!!誰が描いたか一目でわかるのってすごい。」
正直良さがわからないなと思っていたけれど、同作者の絵を並べて観るとその画家らしさや作品の幅まで感じられるのが楽しいなと思いました。特別展の意義此処にあり。
展示の中で特に好きだったのがこれ↓
次回予告
オランジュリー美術館の常設展、ポール・ギヨームコレクション!
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