期待のアニメ調タルコフライクTPS、SYNDUARITY Echo of Adaをやってみた感想
(2025/01/15:リンク切れなどを修正)
2025年1月23日発売予定の新作、『SYNDUALITY Echo of Ada』。12月13日現在、無料オープンネットワークテストが開催されているため、意気揚々と乗り込んでみた。今回の記事では、実際にやってみた感想などをまとめたいと思う。
基本情報
オープンネットワークテストの参加条件は特になし。誰でも無料で期間中(12/12~12/20)にプレイすることができる。詳細はリンク先を読んでほしいが、ひとまず、やりたいなら誰でもできる環境だ。ちなみにPCでやる場合の推奨スペックは結構高いので、私はPS5でプレイした。
PSNのストアページはなんだかやけにわかりにくかったりするが、これはまだクローラーがしっかり機能してなかったりするのだろうか。とりあえず、以下のページから体験版をダウンロードすることが可能。ページが消滅しました(2025/01/15追記)。
ちなみに、本作と似たようなタイトルに、『SYNDUALITY Noir』というアニメがあるが、別にこちらは未視聴でも問題はない様子。実際私は知らずにプレイしたが、それで何か問題があるというわけではなかった。一応、アニメは本作の20年後の世界という設定だそうな。
どういうゲームなの?
ゲームでたとえるならやはり、『Escape from Tarkov』や『The Cycle: Frontier』が当てはまるだろう。いわゆるPvPvEのオープンワールドゲームで、敵を倒し、資材を集めながら、野良の人間とゆるいオンラインプレイを楽しむという内容だ。
基本的なゲームプレイは20分。エヴァのアンビリカルケーブルよろしく、稼働時間に制限が存在する。ゲームスタートと同時に時間がどんどん無くなっていくので、時間内に探索してアイテムを収集し、ランダムの脱出地点から戻る・・・・・・これを繰り返すゲームだ。
そしてこのゲーム、デスペナが非常に重い。モンスターによってやられたり、PKされたりした場合、持っているアイテムは全てロストする。ソウルシリーズのように、死亡地点に戻って回収、ということはできず、持っているもの全てが問答無用で消滅する。悲しい。
もちろん、そうならないように保険をかけるシステムもあるのだが、それでもロストの不安はつきまとう。この、いつすべてを失ってしまうかわからないスリルも楽しさの1つだと思う。
感想まとめ
軽快さと重厚さが組み合わさった操作感
本作はクレイドルコフィンと呼ばれるロボに搭乗し、探索を行う。この豆腐に足が生えたみたいなダサかわいいロボ、挙動がかなり良い感じだ。『アーマード・コア』と『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』の中間ぐらいの操作感で、軽すぎも重すぎもしない。
ただ、ブーストダッシュやジャンプ、ステップはあるのにホバー上昇が無いのは少し残念だった。高所に登ろうとした時、そこに至る道を探さなくてはならず、飛んでいけたらな―と思うことは多々あった(オミットはマップの関係上、仕方ないのかもしれないが)。
しかし、少なくとも通常の操作において不満を感じることはなかった。思い通りの動きをしてくれるし、動かしててストレスが溜まることは皆無。このへんはさすがバンナムという感じだ。
気持ちの良い銃撃
扱える武器の種類は、基本となるARやSMGはもちろん、SGやSRなどもある。そしてそれらは実弾武器(リコイル難、威力高)とエネルギー武器(リコイル易、威力低)の2つに分かれていて、それぞれ音や性能に特徴が表れる。ひとまず撃ってて気持ちいい。
ただ、基本的にこれはエネルギー武器のほうが良いんじゃないかなと思う。実弾武器はリコイルがキツくて、特にSMGなんかはかなり暴れる。ということで、フルオートはエネルギー、SGやSRなどの単発武器は実弾にするのが丸いだろう。
アーマード・コアなんかだとエネルギー武器は弾薬費がかからなくてお得だったりするのだが、本作では別にそういうのはない。一律で弾薬が必要なので、そのへんのコスパを考える意味は無かったり。
ゆるいオンラインプレイの魅力
本作は最大12人でプレイできるオンラインマルチゲームなのだが、そもそもはソロでプレイ可能だ。というかたぶん、チームを組んで探索とかはできない・・・・・・と思う(可能だとしたらゲームバランスが崩れる)。そんなわけでソロが前提のデザインになっている。
プレイしている最中、かなりの確率で他のプレイヤーに出会うことがある。アイテムを集めてたり、戦ってたりと。そこで手助けをして、エモートを送ってさようならのゆるいオンラインがかなり心地よい。
どこかの誰かが今一緒にやっている、しかし深い関係にはならない・・・・・・動きだけでコミュニケーションをはかる、こういう一期一会のゆるいつながりを持ちながらプレイできる本作は、ソロなんだけども寂しくない様相でとても良いと思う。
背後に気をつけながらものひろいをする楽しさ
しかし、このゲームの本質はPvPvEだ。欲しいものがあるのなら誰かから奪うのが一番良かったりはする。ゲームそのものがPKを推奨(というほどでもないけど)しているので、不意に他のプレイヤーから襲われることもあるかもしれない。
そんな感じに、背中に恐怖を感じながらアイテムを集めるのが醍醐味でもあるのだが・・・・・・私は今のところPKに出会ったことがない。というか、出会う人たちみんな協力してくれて、悪意にぶつかったことがない。
それはそれで平和でいいのだが、少し肩透かしな感じはした。脱出地点ガン待ちでアンブッシュとかされるもんだとばかり思っていたので・・・・・・。ただ、CS鯖がそうなだけなのかもしれない。PCの方はもはや『北斗の拳』並の無法地帯だそうな。
親切なUI、探索が快適なHUD
和ゲーの良いところはやはり、オサレで見やすいUIなどだと思う。洋ゲーで視覚的に優れているゲームはあまり覚えがない。『APEX LEGENDS』は細部に神が宿っていたが、結構なレアケースだろう。このへんは和ゲーの強みじゃなかろうか。
本作はとにかくアイテムが見つけやすい。マップに大まかに(ここ重要)位置を示してくれたり、一定距離近づけばポップアップされたりと、とにかく快適だ。こういうインターフェイス部分は変にリアル志向じゃなくていいと思う。
また、拠点で必要なアイテムをリストアップしておけば(ウィッシュリスト登録と言う)現地で「何が必要なんだっけ」となることもない。過保護なのではない、プレイヤーに親切な要素が導入されていてとても快適にプレイできた。
おしゃべりメイガス
本作はプレイヤーに従うヒューマノイド、メイガスが”常に”アナウンスを行ってくれる。この子がまあめちゃくちゃ喋る。延々と、永遠に喋ってる。「これは◯◯にありましたね!」「なにか駆動音が聞こえますよ」「◯◯が出てきました!」「バッテリー残量が少ないですね」「計画的に行動しましょうね」とかとか。
この手の硬派なゲームは環境音がBGMの寂寥感があるものだが、本作はメイガスがうるs・・・・・・にぎやかでまったく静かじゃない。一生喋ってんだもん。まあ声優パワーで鬱陶しくはならないが、ここまで無限に喋られるとむしろインフォを聞き逃す。
まあなんか、寂しくてラジオとか配信をつけちゃうタイプには刺さるんじゃなかろうか(適当)。
さいごに
なんというか、ちょうどいいゲームだったように思える。
じっくり腰を据えてガッツリやるというより、それなりのスリルで短時間のゲームプレイ・・・・・・長くても20分しかかからないというのは、今の忙しい時代には絶妙なリミットなんじゃないかなと。気楽に1プレイができるというのは大きい。
ここ最近のバンナムと言えば『BLUE PROTOCOL』での見通しの甘すぎた大爆死などで少し(?)オンラインタイトルの印象がよろしくないが、果たして本作はどうなるのか・・・・・・。とりあえずゲームそのものに全然悪い感じはしない・・・・・・どころか、とても面白いと思えたので今後に期待だ。
洋ゲー特有の、雰囲気重視すぎて新規が入りにくいという現象に何か影響をもたらす、そんなタルコフライクとして知名度が上がればいいなと思う。がんばれメイガス、がんばれバンナム。